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「最後」の始まり@スカステ雪組東宝初日映像

星組千秋楽を振り返っている間に、東京宝塚劇場では雪組公演が始まっていました。

主演男役・コムちゃん(朝海ひかる)と主演娘役・まーちゃん(舞風りら)のサヨナラ公演。多くの涙が流れたあの場所で、また新たな涙が生まれるのですね.......

この週末の『タカラヅカニュース総集編』は、雪組東京公演初日の模様を放映していました........でも、今日は泣かない(苦笑)

終演後のナガ組長(飛鳥裕)の挨拶は、退団したり組替えする生徒さんへの思いが語られて、ナガ組長らしい心温まるものでした。

挨拶をコムちゃんに引き継ぐとき、ナガ組長が「最後の初日挨拶」と言いました。最後の初日なのね.......そういえば、星組の初日を観にいったときに、わたるさん(湖月わたる)の挨拶を聞きながら「これが最後の初日なのね....」って思ったことを、思い出しました。

私たちはこれから千秋楽まで、数々の「最後」に出会っていくことになるのですね.....

コムちゃんの挨拶は、ともに舞台を作る人々.....スタッフさんも含めて......への思いがあふれていました。とても穏やかなものでした。

この人は、こうして穏やかに、ひとつひとつ「最後」を迎え、こなしていくのかな.....と思いました。

少し前。『アルバトロス南へ』の頃だったかな.....お友達のブログか何かで「この人はこうして静かに姿を消すのかな」っていうようなことが書かれているのを読みましたが。まさにその通りではないかなと、思いました。

そして私も、穏やかにこの人との「最後」を迎え、見送っていければいいな.....と思いました。

今日....すでに昨日になっていますが(笑)....はまた、コムちゃんの最後のお茶会が催されたと、たんぽぽさんという方のブログで読みました。

こうして一つ一つ「最後」を迎え、終えていくのですね.......

『すみれ三昧日記』に寄せる思い

星組の千秋楽から2週間がたとうとしているのだけれど。長い時間をかけて長々と、千秋楽の1日の振り返りをしてしまいました。

一言でまとめれば「切なかった」で終わってしまう1日だったのですが。でも「切なかった」の一言では済ませたくなかったのですね......

今回の星組公演千秋楽に限らず、この『すみれ三昧日記』全般にわたってのことなのですが、そのときそのときに出あったこととか、自分の心の動きみたいなものを、できる限り丁寧に書き記していきたいな、と思っているんです。

その結果、今回のようにすごい前のことを振り返って書くことになったり、あまりにタイムラグが生じてしまったため「賞味期限切れかな.....」って思って書かずに終わることになったり。そんなこともあるのだけれど。

それに、とにかく細々と、長々と書いてしまって。それでも、こんなにいっぱい書いているのに読んでくださる方がいることに、とても感謝しております......なんて。ちょっと偉そうかな。すみません。

じゃぁ、どうしてこんなに細々と書こうと思っているのかというと。
ん.....うまく説明できないのですが、宝塚歌劇の舞台を観たり、スカステや雑誌などで映像や写真を見たり、生徒さんの話を聞いたりしたときなど、いろんなことを感じたり考えたりするわけですよね。心のいろんなところが、なんていうのかな。いろんな風に振れるわけですよね。あるいは、心の中のいろんなところに小さな襞々が刻まれていく。
それを「きれい」「かわいい」「せつない」とかって簡単な言葉で表すのは、その襞々を消し去ってしまうような気がして。その心の襞々をしっかりと見つめて、大事に書き留めておきたいなって思うわけです。

書き留めておいたからといって、自分も後で読み返すとは限らないし、読みたいと思ってくださるかたがいるとも限らないし.......そもそも単に書き留めるだけなら、わざわざ人目につくところに書く必要もないじゃん、って話もあるんですけど(笑)

この『すみれ三昧日記』は、宝塚歌劇が90周年を迎えた年の初めに、こんなに宝塚歌劇にハマってしまった自分の生活を書き留めて「ばかねぇ.....」って笑い飛ばしちゃおうって思って始めて、間もなく3年が経とうとしているのですが。

最初は「こんなことをした」「あんなことがあった」っていうのを書き留めていたのだけれど。そのうちに、例えば舞台を観たりしたときに、その感動をうまく伝えられない自分に気づきました。「宝塚歌劇」の素敵さを誰かに伝えたいのに、それをうまく説明できない自分がいる......それって、自分で自分の心をきちんと受け止めていないからなのかなって思って。そのときから、自分の心の動きをできる限り書き留めていこう、って思うようになりました。

そしたら、いろんなものがしっかりと見えてくるようになりました。いろんなことをハッキリと感じることができるようになりました。自分の「好きなもの」も、なんとなくわかるようになってきた......

だから......って、前の文章と全然つながっていないですが(笑)、自分の心の動きを細々と書き留めていく作業をこれからも続けていきたいなって思います。望むらくは、もっともっと表現力が欲しい。いろいろな思いをもっと的確に表せるようになりたい....けど、それはこうして書いていくうちに、おいおい身についていくと信じましょう(苦笑)

......な~んて。いまの『すみれ三昧日記』に対する思いも、ちょっと書き留めてみました。
いつも読んでくださっている皆様、今日初めて読んでくださった皆様。こんな私の「思い」にお付き合いくださって、ありがとうございます。
これからも、こんな思いで書き続けてまいりますが、よろしければお付き合いください。よろしくお願いします。

シアワセになれ~っ!@湖月わたるサヨナラ・パレード

千秋楽の舞台は、日比谷公会堂のスクリーンを通して見ていたのだけれど、サヨナラパレードのガードに入るために、最初に緞帳が下りたところで席を立ちました。すでに日はとっぷりと暮れて、日比谷公園には夜の気配が立ち込めていました。日比谷公会堂を出る人はまだ数人しかいなかったけれど、皆一様に、何かにせきたてられるかのように、小走りで東京宝塚劇場に向かっていました。

劇場の帝国ホテル側で、防寒の支度について話したりなんかしながら、時間が過ぎるのを待ちました。私は入りの後、数寄屋橋のガード下のお店で帽子とマフラーを買ってきたのだけれど、お隣の方は手袋とマフラーを買ってきたそうです。わたるさんの会のお友達からは「ユニクロでセーターを買いました」というメールが.....みんな、朝の想像を絶する寒さに右往左往していたのですね(苦笑)

やがて劇場正面への移動。シャンテの入り口のちょうど真向かいぐらいの位置です。斜め向かいには、報道カメラのためのスペースが用意されていました。

歩道にはすでにわたるさんの会が3列で並んでいて、その後ろにギャラリーがギッシリ詰めていました。その、わたるさんの会とギャラリーの間を、人の波をかきわけかきわけ、2列で入り込んでいきます。

立っていても十分狭いのに、これでほんとに座れるのかしら....???って思っていましたが。人間やってみればなんとかなるものです(笑) でも、姿勢が安定するまでは、周りのコたちと協力し合いながら試行錯誤。少しずつジワジワと陣地を広げながら、自分が安定して座れる場所を確保していく....結局、立て膝のような姿勢がいちばんラクらしい、という結論にたどり着きました(笑)。 さらに私は、座っているすぐ後ろが階段の1段目だったので、そこにつま先をつけて、短距離走のスタートのような体制に。これが意外と楽チンでした(笑)
もし次に同じような機会があるならば、そのときは膝の下に敷くための小さな座布団などを用意しておくと、もっとよいかもしれません(笑)

シャンテ前には、わたるさんの会が2列か3列。最前列には下級生の退団者の会が1列で並んでいました。最初にガードに入っていたあの会服はふありちゃん(真白ふあり)・ひよりちゃん(湖咲ひより)の会かな?

帝国ホテル前の角の工事現場の柱には、通行人が立ち止まらないようにってことだと思うのだけれど、白いシートがつるされていて、目隠しになっていました。その目隠しの前が報道陣の場所。そのさらに帝国ホテル寄りに、さらに白い会服の列が続いています。

朝の弱い光の中で、緊張感を含みつつもどことなく寂しげに映っていた白い会服の群れは、今はなんだか賑やかに華やかにざわめいています。それぞれの胸の奥底はどうあれ、皆一様にこれから始まる最後の行事を待ちわびて、不思議な高揚感に満ちているのですね。

ここにはいったいどれだけの人が集まっているのでしょう......

東京宝塚劇場の前は、フツーの道路です。だから、一般の人がフツーに通行します。車は通行止めになっていますが。さすがに帝国ホテル側からこれだけの人が注目する中を歩こうという人は少ないですが、逆から来た人は、知らないうちにガードの前を歩くことになり、困ったような表情で小走りに歩き去っていく人も少なくありません(笑)

やがて。報道のカメラの人たちが集まり始め。人々の往来も少なくなり.......

大きな拍手に迎えられて、最初に現れたのは、研四の娘役・柚乃怜花ちゃんでした。
こんなに大勢の人々の前にたった一人で立つのは、初めての経験なのではないでしょうか....?
緊張した面持ちで歩いてくる怜花ちゃん。まだまだあどけなさの残る、愛らしい娘役さんでした。初舞台から見ている生徒さんの卒業に立ち会うのは、なんともいえない感慨を覚えます。

続いて、同じく研四の男役・羽鷺つばさちゃんが。組と同期から贈られたハートの形をした赤いバラの花束を手に、照れくさそうな笑顔で歩いてきました。赤いハートは、初舞台のロケットで、49人の天使たちが力を合わせて作り上げた、真っ赤なハートをイメージしているのですね、きっと。

湖咲ひよりちゃん。7年間も舞台に立っていたなんて信じられないほど、初々しくて愛らしい笑顔を、皆に向けていました。

真白ふありちゃん。袴姿のふありちゃんは、少しお姉さんに見えました。ふありちゃんが考えた名前の由来どおり「真っ白い雪がふわりふわりと降り積もるように、努力を積み重ね」てきたのでしょう。ふありちゃんらしい、やさしくほのぼのとした笑顔は、どことなく満足げにも見えました。紋付の袂からのぞく襦袢がつややかで真っ白で、それが妙に印象的でした。

生徒監のオジサマに付き添われた生徒さんは、楽屋口近くでファンからのメッセージを聞きます。 そして、劇場の前を、ファンの拍手に送られながら帝国ホテル方面に歩いていきます。帝国ホテル側の角に停められた車の前で振り返り、手を振り、その車に乗むと走り去っていきます。次の世界に向けて.....

卒業生が一人、帝国ホテルの角から去ると、その会のコたちがゴジラ側に掃け、次の卒業生の会のコたちが帝国ホテル側から入ります。そして、また一人卒業する生徒さんが、生徒監のオジサマに付き添われて楽屋口から現れます。

涼麻とも。トミー。まっすぐ前を向いて爽やかに歩いていました。

少し間があって、大真みらんちゃん。大きな拍手。『フォーエバータカラヅカ』を歌いながら銀橋を歩くときには、涙で歌えないように見えたし、後から来た方も「みらんちゃんいっぱい泣いてたみたい」と言っていたので、心配していましたが、涙の気配はちっとも見えない。会からのお見送りのメッセージを聞いた後は、舞台の上のいつもの姿と同じ。とっても明るい笑顔で歩いてきました。オトコマエ♪真っ赤なバラの花束も可愛らしくて華やかで。みらんちゃんの雰囲気によく似合っていました。
みらんちゃんは「サヨナラ・パレード」というイベントを満喫するかのように、ほんとに楽しそうに歩いていました。でも、あんまりスタスタと早足で歩くので、ギャラリーから「速い!」って声が飛んで、生徒監のオジサマに「もっとゆっくり」と諭されていました。報道カメラの前も行き過ぎそうになって、またまた生徒監のオジサマにとめられていました(笑)。
帝国ホテルの角で振り向いて。何かパフォーマンスをしたみたい。投げキッス?向こうのほうのファンたちから歓声が上がりました。私の位置からは、木がジャマになって卒業生が車に乗るところがよく見えなかったのだけれど。みらんちゃんが劇場側に少し移動してくれたので、再び姿が見えて。したら、両手を広げてなにやらポーズを決めてくれました。大きな拍手に見送られて、車に乗り込んだみらんちゃん。最後まで皆を楽しませてくれて。ほんとうにありがとう。

青空弥ひろさんは、手にしたブルーの花束の色調と同じように、落ち着いて。静かに微笑みながらゆったりと歩いてきました。道の両側に鈴なりのファンの姿を、しっかりと心に焼き付けようとするかのように......

そして.......

エンディ。高央りお。白い花束を抱き、やや前のめりで静かに歩いてくるエンディは、フツーにきれいなオネエサンでした。小柄な男役さんだな......とは思っていましたが、今、こうして袴姿のエンディは、ほんとに小さい。この小さい体躯で宝塚歌劇の舞台を夢見て。舞台に立ってからは、舞台人としてより成長できるように。常に努力を重ね、研鑽を積んできたのですよね......
いつも一生懸命の貴方が好きでした。一生懸命なのに、どことなく力の抜けた雰囲気をかもし出す、貴方の演技が好きでした。すべてをやわらかく包み込むようなあなたの歌声が好きでした。お相手を優しく見つめ受け止める、貴方のダンスが好きでした。
敵役ではあったけれど『長崎しぐれ坂』らしゃとぼらのやりとりが好きでした。ずっとずっと、トウコさん(安蘭けい)とともにいてほしかった.....星組の、タカラヅカの舞台から貴方の姿が見えなくなるのが、ほんとに寂しい......

私はもっともっと泣くのかな.....って思ったけど。でも、思っていたよりも冷静にエンディを見送ることができたのは、なんだかエンディがすごく遠くに行ってしまったように見えたから。それは、緑の袴のせいかしら....????

しのぶ紫さん。しのぶネーサンは、大劇場の千秋楽のご挨拶を聞いたときに、そのあまりの可愛らしさに驚いたものでしたが。この日もやっぱり、とっても可愛らしかった。音楽学校の時代を含めると20年。そんなに長い時間をタカラヅカの舞台の上で生きた方とは思えないほど。とっても愛らしい笑顔で、何度も何度も会釈しながら、歩いていきました。胸に抱いた花束の濃い紫がとても印象的でした。これからは、愛する方とともに、もっともっとシアワセになってくださいね.....♪

そして残るはたった一人。ガードの間に小さなざわめきが、漣のように寄せては返し。報道カメラの間にも、ビミョウな緊張感が漂い始めていました。その瞬間は、静かだったのかなぁ...ざわついていたのかなぁ....? いまひとつ記憶が定かではないのだけれど。
楽屋口のほうから大きな拍手と歓声があがり、背の高い影が行過ぎるのが見えました。

......湖月わたるさんです!

楽屋口の前でしばらく立ち止まった後、ゆっくりと、ファンの一人ひとりの顔を確かめるかのように、微笑みながら、手を振りながら、軽く会釈を返しながら、歩くわたるさん。
わたるさんが私たちの前で再び立ち止まるまで。長い時間がかかっていたような気もするし、あっという間だったような気もします。わたるさんは立ち止まると、いろんな方向に向かって、笑顔で何度も手を振り、会釈をしていました。わたるさんの白くて細くて長い指.....

「わたるさんのことは一生忘れません。シアワセになれ~っ!」

会のコたちからのメッセージを聞くわたるさんの、小さな背中、細いうなじを忘れない......この小さくて細い背中で、いろいろなものを支えてきたのだと思うと.......

今回の公演を観て。きっといつか、わたるさんを思い出すときには『ネオ・ダンディズム』のオマージュのセットの向こうを踊りながら歩いていた姿を思い浮かべるのかな....って思っていたけれど。違う。きっと真っ先に、この、小さな背中を思い出すのだと思った......それぐらい、印象的なわたるさんの後姿でした。

「シアワセになれ~っ!」

わたるさんがとなみに何度も叫んだ言葉。その言葉をいま、わたるさんが聞いている。「なってください」じゃなくて「なれ~っ!」って言葉も、わたるさんにとっても似合う気がする。

ほんの一瞬、小さな背中を軽く反らせて、軽く息を吸い込み。大切なお話を来た後のように、あるいは、深く味わうように......なんていうのかな。神妙な面持ちというのかな。とても深い表情をされたわたるさん.....いや、見えたわけじゃないんだけど、そんな気配を感じました。その後、再び振り向いて、何度も会釈をし。私たちのほうにも、ありがとう、と小さく言葉をかけて頭を下げてくれて......感激しました。

そこから十メートルばかり移動し、報道カメラの前に立ったわたるさんは、あまりに自然体だったので。カメラマンの方々から「左手をこうして」などと「演技指導」を。その様子に、ファンの間から笑いがこぼれました。左手をあげたまま.......その左手の不自然さに、やっぱり笑いが起きていたのだけれど(苦笑).......いくつものカメラのリクエストに応え。ひと段落したころ、わたるさんがその左手でピースサインを作りました。カメラマンの方々が笑ながた、何度もストロボがたかれていました。その様子が、とってもわたるさんらしいなぁ.....サービス精神というか、お茶目っていうか。そのピースサインの写真は、ENAKには掲載されていましたが、公式ホームページでは採用されていませんでしたね(笑)

ひととおり撮影を終えて、再びゆっくりと歩き出したわたるさん。ギャラリーからのストロボの光が、わたるさんの歩みにあわせて、だんだん遠ざかっていきます.........わたるさんの姿が私たちからは見えないところに消えても、ストロボの光はいくつも、いつまでも瞬いていました。いったいどこまで、ファンの列は続いていたのでしょうか....????

やがて帝国ホテル側の角に停めた車の前に姿を現したわたるさん。何度も何度も手を振っている様子でした......木がジャマでよく見えなかったのですが。最後に歓声が上がったのは「きっと投げキッスしてくれたんだね.....」って隣の方と話をしていました。わたるさんの姿はよく見えなかったのだけれど、でも、わたるさんを乗せた車に向かって、皆で手を振り続けていました。

わたるさんだけでなく。退団者の皆さん全部が

「シアワセになれ~っ!」

って、心から思いました、


わたるさんが去った後、白い会服のわたるさんの会の方々が移動されていきました。私たちは「おつかれさまでした」と声をかけながら拍手を。わたるさんの会の方々からも「ありがとう」「がんばってね」と声をかけていただきました......感激しました。

わたるさんの会の方々が移動された後は、星組の生徒さんたちを拍手で迎え、見送りました。でも、どんな順番だったのか、よく覚えていない........トウコさん(安蘭けい)とケロちゃん(汐美真帆)はどちらが先だったっけ?

ケロちゃんが現れたときには、一段と大きな拍手と歓声が。ケロちゃんは、大きな荷物を持って、下を向いて笑いながら、何度もお辞儀をしながら私たちの前を足早に歩いていきました......ケロちゃん、変わらずかっこよかった......

だいたいの生徒さんが、自分の会の前でも立ち止まらずに会釈程度で足早に歩いていったのだけど、ウメ(陽月華)は、まず私たちの前あたりで付き人さんにむかって「え?」と大きなリアクションで聞き返して笑いをとり。自分の会の前?でも何度も立ち止まって、ガードのコたちと話をし。そこに通りかかった真っ赤なコートのすずみん(涼紫央)が、ウメの肩をだいて連れて行こうとするのを道の反対側から見ていた私たちは「オコーナーさん、こんなところで....」といって笑っていました(笑)

全部の生徒さんが出られた後、解散になりました。たいへんだったけれど、とても温かい雰囲気の千秋楽でした。周りの方々と、やっぱりわたるさんのおかげだね、いいトップさんだったね、って話をしました。星組を好きになってよかったね......わたるさんに出会えてよかったね........

星組の温かな千秋楽を体験することができて、ほんとにうれしい。とってもシアワセでした。


あまりに長い一日で。あんまりたくさん泣いたので。何を感じ、何を考えたらいいのか、よくわからなくて。ただただボーゼンと家路についたのでした。

思い出の共有と再確認@湖月わたるサヨナラショー

興奮と喪失感と.......不思議な空気が漂う中、スクリーンにはじゅんこ組長(英真なおき)が現れて、となみ(白羽ゆり)の組替えについて話し、次いで退団者のお手紙が下級生から順番に読まれました。となみや退団する下級生たちに寄せるじゅんこ組長の思いがとても温かく、こみ上げる涙をこらえながらお手紙を読む姿が切なくて、やっぱり胸が締め付けられそうな思いになりました.....ショー『ネオ・ダンディズム』の後半ぐらいから、もうずっと涙が収まらずにいたのでしたが。

やがて大劇場と同じく『ソーラン』から『サヨナラショー』が始まりました。
これはわたるさん(湖月わたる)の宙組時代のものだけれど、いまの星組にとても似合うと思う。男役さんたちの、皆の笑顔がとてもまぶしい。わたるさんの後ろに映っているあかし(彩海早矢)の笑顔がとくにまぶしくて、愛らしかった。わたるさんとソーランを踊ることがとてもうれしいんだな.....いまここにわたるさんといることの喜びを、存分に味わっている、そんな感じが伝わってきました。
私も、スクリーン越しではなくてそこにいたい。客席にいたいと強烈に思いました。離れた場所から映像を見ていることがとてももどかしく、寂しく思いました。

『タカラヅカ絢爛』の灼熱のカリビアンナイトは、わたるさんも客席に下り、客席も総立ちで踊っていました......あぁ。ほんとにそこにいたい。一緒に踊りたい......やっぱり舞台は生でその空気にふれないといけないわ、と、またも強烈に思いました。そうはいっても、千秋楽のチケットはおいそれと手に入るものではないから、致し方ないのだけれど.....(苦笑)

となみの『花に誓う』は、しっとりと落ち着いていて、きれいでした。白地に牡丹?の柄の入ったアオザイもとても似合う。となみ、成長したね.......星組で、ほんとに頑張ったのね......って思って。胸がいっぱいになる。

『愛の三叉路』は黒燕尾でわたるさんが歌う。『ベルばら』という伝統的な作品のなかで唯一わたるさんのために作られた新曲。初めて大劇場でこの歌を聴いたときの印象、退団発表後の東京公演でこの歌を聴くたびに、つい、新しい道に歩みだそうとするわたるさんの姿と重ねてしまっていたこと、などなどが思い出されました。

『アリベデルチ・ローマ』ここでも退団者さんたちがエンディの歌でデュエット・ダンスを踊っているけれど、『ロマンチカ宝塚'04』でもケロちゃん(汐未真帆)とみっこさん(麻園みき)がエンディ(高央りお)の歌で、上手下手でデュエットを踊っていたのだな......ステキだったな......

『1914/愛』の歌は、みらんちゃん(大真みらん)がたった一人で歌っていました。大きな舞台の上で、たった一人。この公演は一度しか見なかったけれど、とても勇気づけられた作品でした。私がわたるさんに勇気づけられたその歌を、いま、新しい世界に旅立とうとするみらんちゃんが歌っていると思うと、なんともいえない感慨を覚えました。

.......サヨナラショーは、思い出の共有と再確認なんだな..........舞台の上の今を見ているのに、その公演をリアルタイムでみていたときのことが次々と思い出されてくる。あのときはああだったよね、こうだったよね、って。舞台の上のスターさんに、心の中で語りあっているような気分になります......ある種の共犯者意識のようなもの?

わたるさんはラダメスのお衣装に着替えて『エジプトは領地をひろげている』、次いでアイーダとなったトウコちゃん(安蘭けい)と『月の満ちるころ』を。トウコちゃんはとても美しくて、とても女性らしかった......しかも、歌だけではなく、少しだけだけれど、お芝居のセリフを語っていました。わたるさんが「14番目の月を」というところで、セリフに詰まったけれど。
トップさんと二番手さんでともに頑張ってきた二人だけに通じる何かがきっとあるに違いない.....トウコさんを抱きしめるわたるさん、わたるさんに抱きしめられるトウコさんがそれぞれに、一瞬、なにかこみ上げるものに耐えるような表情をしていたのが印象的でした。
トップさんがサヨナラショーで二番手男役さんとラブシーンを演じるなんて、前代未聞だと思うけれど、でも、これがこの二人の原点だし、ここでこのようなお芝居ができることがこの二人の絆の深さでもあろうし、私たちももう一度観たかったものでもあるのだから。ほんとうにうれしいし、素晴らしい場面でした。

『すみれのボレロ』これも、わたるさんの象徴的な黒燕尾の場面なのかな........私は韓国公演はもちろんのこと、全国ツアーにも行かなかったので、結局最後まで生で観る機会はなかったのだけれど。

最後は『王家に捧ぐ歌』の合唱。こんなに素晴らしい歌を持つトップさんってほんとにステキだなって思うし。この歌はわたるさんが率いる星組にとても似合うと思う。

生で観られないのは残念だったけれど、とてもステキな素晴らしいサヨナラショーでした。サヨナラがこんなに素晴らしいからなおさら、わたるさんの卒業が寂しくて切ないものに思われてきます。


再びじゅんこ組長が登場し、退団者さんのお手紙の続きを、時折声をつまらせながら紹介しました。どのお手紙も、それぞれの思いがあふれていたし、それぞれの生徒さんに寄せるじゅんこさんの言葉も愛情にあふれていて、とても感動しました。

卒業生が緑の袴で大階段を下りてくる姿は、いつ見ても、誰を見ても、清々しくて切ない。

最初に下りてきた柚乃玲花ちゃんと羽鷺つばさちゃんは、私が初めて初舞台生口上を見た『花の宝塚風土記』で初舞台を踏んだ生徒さんたちです。この作品では、口上もショーの中に組み込まれていたので、舞台の上の彼女たちの紋付袴姿を見るのは、これが最初で最後なのです。そう思うと、なんだか一層切なく思われました。

退団者さんたちのご挨拶は、どれも胸を打たれるものでした。

中でもエンディのご挨拶は、いいお話でとても感動的でした.....けど、話の中で。同期と出会えたことの素晴らしさに触れ、「とくにトウコ」と言ったとき、日比谷公会堂の客席に笑いが起こったのがショックでした。どうして?いいところなのに.........エンディに語りかけられて、涙をこらえるためか、身を硬くしたトウコさんの姿が、とても切なくて愛おしく思われました。
けど、エンディがご挨拶をしている間も、なんだか現実感がなくて......映像で見ているせいでしょうか....??? エンディは「退団者」を演じているのではないか?と、このときもやはり思ってしまいました......こんなにお芝居も歌も熱心で上手で、上手にお話もできる生徒さんが、ここからいなくなってしまうことが、ほんとうに惜しくて寂しい........思わず、いや、思っていたとおり、号泣してしまいました。

しのぶ紫さんのご挨拶も、簡潔だけれども思いがこもっていて、感動しました。


.....そして、その瞬間が訪れました。

最後にじゅんこ組長に名前を呼ばれたわたるさんの返事は、思っていた以上に明るくて爽やかでした。
が、大階段に現れたわたるさんは、紋付袴姿でした。友達たちが、紋付袴姿で現れたら、ほんとに卒業だって気がして、きっとつらくなる.....といっていた、その紋付袴姿。ほんとに卒業してしまうんだ、ていうか、ほんとにもう、男役さんではなくなってしまうんだ.......と思うと、私も軽いショックを覚えました。あぁそうなんだ。やっぱりそうなんだ.....

わたるさんのご挨拶は、短い言葉の中に、たくさんの思いが込められた、とてもわたるさんらしいものでした。こうして、すべて終わっていってしまうのだな.......わたるさんも、エンディも、ほんとに卒業してしまうんだ......

『タカラヅカ・フォーエバー』を歌いながら退団者が銀橋をわたり、三度緞帳が下りたところで席を立ちました。退団者パレードのためのガードに入るため.......でも、切なくていたたまれないような気持ちになっていたことも、事実です。

外はすでに真っ暗になっていました。ガラス窓に映る自分が泣き腫らした目をしていて、このまま外に行くのは恥ずかしいな.....と思いながら、まだ人気のない日比谷公会堂の石造りの階段を一人駆け下りて行ったのでした。

彼方の星に@湖月わたるラストデイ(2)

開演前にお友達が「幕間はやっぱり30分かしら....?」と言ったので。「劇場よりも短いってことはないでしょう」って、つい突っ込みを入れてしまったら、とても悲しそうな顔をされてしまいました。こんな日にまで突っ込みを入れることもないのにね.......すごく反省しました。

「サヨナラ公演・千秋楽」という特殊な空気。寂しさに沈み込む気持ちと裏腹な、不思議な高揚感。いろんな気持ちがない交ぜになって。その瞬間は確実に近づいていました......

東京宝塚劇場と同じ約30分の幕間をはさみ、ロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム』が始まりました。わたるさん(湖月わたる)の最後の開演アナウンス.......今日は何もかもが「最後」なのだ、と思うと、目にするもの耳にするもの、すべてが切なくて寂しい。

何度となく.......ほんとに何度となく観たショーが。スクリーンを通してみるとこんなにも違うものに見えるのかしら...??? って戸惑うほど。ショーの前半は、それまでと異なるものに見えました。なんだろう......リアルな感覚がない。生中継なのに。電波が人工衛星に飛んで戻ってくるだけの時間、秒針でも測れないほどわずかなタイムラグで観ているのに、すごい過去の映像を観ているような気がする。遠い.....

でも、映像で観る舞台はきれいでした。それまでと違う美しさを感じました。大階段に整然と並ぶ男役さんたち。白地に大きな龍を描いたアオザイを着たわたるさんは、とてもかっこいい。舞台の袖にソフト帽を投げ込む姿もキマる。赤いアオザイのとなみも、すごく艶っぽい。初日の頃よりもずいぶん雰囲気が変わった......って思うと、初日が遠い昔のような気がしました。

映像は、基本的にわたるさんを中心に追っているので、それまでずっとご贔屓さんばかりを追い続けて来た私にとっては、とてもとても新鮮でした。あ~ここはこういう場面だったのか......って。今更ながら。

『ネオ・ダンディズム』銀橋に並ぶカサノヴァ風の男@わたるさんとバラの乙女@となみ(白羽ゆり)は、ゴージャスですね。わたるさんの柔らかな白いブラウスも、となみのピンクのドレスもステキ.....ていうか、今頃それに気づいてる私って何?ッて感じですが(苦笑)

『ダンディズムとは』じゅんこ組長(英真なおき)の千秋楽のお約束、「湖月わたるもお忘れなく」。この場面、しみこちゃん(和涼華)もみらんちゃん(大真みらん)も、ゆかりちゃん(綺華れい)もしゅんくん(麻尋しゅん)も、みんなヒゲをつけてて、妙にかわいい。しみこちゃんが遠目にどことなくたかこさん(和央ようか)に似ているような気がするのは、やっぱり宙組育ちのせいでしょうか....??

『パンパ』の場面のお衣装。黒いお帽子にガウチョスタイルも、さすがに目が慣れた(苦笑)。お衣装それ自体をかっこいいとはやっぱり思い難いのだけれど、ここのダンスはとってもかっこいい.....舞台上手で、トウコちゃんとあかし(彩海早矢)が立ち話してるとことか、ことこと(琴まりえ)がトウコちゃんに抱き上げられたところから、ひらりっと飛び降りるところとかもかっこいいんだけど、カメラはやっぱりわたるさん中心なので、あんまりよくわかりませんでした。ちょっとがっかり。でも、そのぶん、わたるさんのダンスを堪能しました....最後だものね....旅立つわたるさんを見送る友人たちの中に、エンディ(高央りお)としのぶねーさん(しのぶ紫)の姿があるのも、ぐっときました。

『You and the night and the music』今朝あんまり早起きで、ずっと動き回っていたから、ここで急に意識が遠のき........しぃちゃん(立樹遥)、すずみん(涼紫央)以下、男役のみなさま、とくにみらんちゃん、ごめんなさい.....

『キャリオカ』舞台中央に設えた階段にわたるさんが登場すると、この日も「わたる~っ!」って声が掛かりました。なんかな......
この場面、初演が花組だったせいか、花組っぽいなって思って、最初は違和感があったんだけど、明るくて華やかなこの場面をわたるさんの星組で見られてよかったって思っています。今は。
みらんちゃんがずっとわたるさんの斜め後ろに映っていて、ずっと笑顔で。とても印象的でした。

『恋する男はドンキホーテ』しぃちゃんとすずみんが胸に花をつけていて。あれ?この場面、お花をつけていたっけ?って思ったら、そのお花をふありちゃん(真白ふあり)、ひよりちゃん(湖咲ひより)に手渡していて、なるほど、って思いました。ふありちゃん、ひよりちゃんは、そのお花を手に持って歌ってました。
けど、今回の公演。ふありちゃん、ひよりちゃんとも、お芝居ではメイドさんだし、ショーではキューティー8だし。愛らしさ炸裂でしたね......この愛らしい姿も最後なんだな.....

『惜別―オマージュ―』客席は皆、これから始まるものを知っている。だからシンと静まり返ってそれを待っている、そんな感じがしました。

「この世のすべてのものが灰になる中で、
 仲間たちとの楽しい思い出は、
 夜空に輝く星になると言います」

スクリーンに大写しになったとなみは涙声。初日から、幾度心の中でとなみに呼びかけたことだろう。そして今もまた......がんばれ、となみ。

果てなき空で動かぬあの星のように
いつもこころの中で 光放つ思い出....

トウコさんの歌はどうしていつもこんなに心にしみこむのだろう。映像で見ているためか、ほんとに遠いところで踊るわたるさんを見つめているような気持ちがする.....

かなたの星に導かれて
こここから歩き出す......

トウコさんの歌は、いつも以上に絶叫のように聞こえて、フレーズの最後が途切れました........切なさに胸が苦しい......

永遠に....

舞台後方に歩みながら、客席を見渡すわたるさんの表情が、少しゆがんだように見えた。はるか彼方を見渡すように見えました.......わたるさんが、ほんとうに遠くに行ってしまうような気がしました.....

『All by myself』大階段の中央に現れたトウコさんの表情は、静かに心の中の声に耳を傾けているような、そんな風に見えました。穏やかなだけに切なく聞こえる歌声.......少し上気したようなエンディ(高央りお)の表情。これまでになく感情がこみ上げるかのような歌声......涙があふれてきそうになるけれど、でも、いまこの場面をしっかりと見届けたいという気持ちで、力いっぱい涙をこらえていました。

舞台下手の男役さん4人、銀橋上手側のトウコさんと、大階段の中央のわたるさんがスクリーンに映りました。曲が替わるのを待つわたるさんは、うつむき加減で、何かを考えているかのように見えました。それとも、無心になるべく心を鎮めていたのか.......最後の大階段で思うことは、何だったのだろう......

けど、前の場面で涙をこらえた反動か、涙が止まらなくなりました。わたるさんが黒燕尾で踊る姿を見て、ずっと泣いていました。私は今、悲しいのかな....寂しいのかな.....この思いを表すのにふさわしい言葉が見つからないけれども.....

『真情真美』デュエットは、とてもきれいでした。終わったとき、あぁほんとうに終わってしまったのだと、なんだか力が抜けていくような気がしました.....わたるさんがここにいる、そのことが好きだったんだな。私.......

銀橋の中央で、大きな拍手を浴びているわたるさんを見て、とても寂しく思いました。トップさんのサヨナラの千秋楽で、最後にお辞儀をする姿を見るのは、いつもとても寂しくて切なくて、たまらないのだけれど、今回はその思いがひとしおです。

パレードを終え、緞帳が下りたとき。これでほんとうに終わりなんだと、あらためて思い、寂しくなりました。この舞台が終わってしまう。わたるさんがここからいなくなってしまう......今まさに「彼方の星に導かれてここから歩き出す」のだな、と.......

幻でも夢ではない....@湖月わたるラストデイ(1)

わたるさん(湖月わたる)の最後の舞台は、日比谷公会堂のスクリーンを通して観ることになりました。なかなか入手できない千秋楽チケット。生の舞台は観られなかったけれど、リアルタイムで感動が味わえることだけでも幸せなことだと、感謝しなければならないとは思います。

とてもよいお天気でした。日比谷公園の上に広がる青空は、なにか象徴的だな....と思いながら、日比谷公会堂へと急ぎました。

日比谷公会堂は、高校生の頃にウィーン少年合唱団のコンサートを聴きに来たとき以来です。石造りの建物は、その頃も十分古いと思っていたのだから、今はもっと古いと感じる。ホールというよりも、古い大学の講堂のようでした。

あまりに普段観劇する空間と異なるので、昨日まで観ていたあの同じ舞台がこれから始まるのだ、とはなかなか思われなくて。とはいうものの、これから始まる何かが楽しみでもあり、コワくもあり......不思議な感覚を持ちつつ、開演を待ちました。

スクリーンには開演前の劇場内が映っていました。2度ほど、客席で拍手と歓声が沸きあがり....「誰?」「ケロ?」なんてささやき交わす声が聞こえてきます。何がおきていたんだろう...?? あとになって、あれは小泉前首相だったらしい、という噂を聞きましたが。なんだかすごいもどかしいなぁって思いました。

やがて、スピーカー越しのトウコさん(安蘭けい)の歌声が流れ『愛するには短かすぎる』最後の舞台が始まりました。アンソニー@トウコさんのアップ.......こんな表情で歌っているのだな......と思うと、ちょっと新鮮でした。この歌はとても好き。でも、なんだか遠い世界の出来事を見ているような気がする......

生の舞台をみていると、どうしても視界がご贔屓さんとかトップさんを中心に見てしまうので、中継カメラを通してみる舞台は、これまで何回も観てきた舞台をまったく違う角度から見られて、やっぱりとっても新鮮です。それに、オペラグラスの視界って狭いので、もうちょっと広い範囲を見たいって思ってた場面が、オペラグラスなしで拡大して見られるので、それはうれしい♪ でも、場面によっては、見たい場所を映してくれなくて、それはちょっともどかしい......(苦笑)

マイクのバランスも、劇場の客席で見ているときと違うのかな......普段は聞こえていなかった小声のセリフとか、ナイショ話もよく聞こえていて、それもまた新鮮でした。

例えば、ウェルカム・パーティーで。フレッド@わたるさんとバーバラ@となみ(白羽ゆり)がすれ違いざまに交わす会話とか。この場面、すでにフランク@チエ(柚希礼音)とバーバラの間にはビミョーな空気が流れていたのね......これまで全然気づいていませんでした。

これまで気づかなかったといえば、最初の、フレッドの夢の中の結婚式の場面で、フレッドの婚約者ナンシー@ウメ(陽月華)が、穏やかないい表情をしていたのですね.....ここもこれまでいつも、フレッド@わたるさんと、ウメの傍らに立つあかし(彩海早矢)に目を奪われていて、ナンシーの表情まで気づかないでいたのでした。

ウェルカム・パーティーの場面の終わり、乗客、乗員らが歌って踊る場面は、この作品の中で好きな場面のひとつだったのですが。スクリーンを通してみると、ちょっと古いミュージカル映画を見ているようで、とても心地よく感じられました。

つかの間でも 嘘ではない
あまりに面白く
幻でも 夢ではない
それ程素晴らしい

これって、いま、この舞台を観ている私たちの気持ちなのかも......

『バイバイUK』の場面は、切ない。並んでソファーに腰掛け、互いを横目で見交わすフレッドとアンソニー。わたるさんの卒業を前にした、現実のわたるさんとトウコさんの姿に重なってしまうのは、私にとってはほかでもなくこの場面だったのですね.......

フレッドとランチをともにしているバーバラを呼びに来た、リリー@コトコト(琴まりえ)が大写しになったリ、コソコソ声が聞こえたりするのは。この場面、リリーがとってもかわいいなって思っていたので、なんだかとってもうれしい。

バーバラの借金を肩代わりすべく、フランクに小切手帳をわたして金額を書き入れさせようとするアンソニー。それを止めようとするフレッドを睨みつけるアンソニー@トウコさんの顔が大写しになったとき、客席にどっと笑いが起きました。あんな顔でにらんでたんだ......(笑) ほかにも、フレッド@わたるさんの、さまざまな場面でのいわば「顔芸」が大写しになるたびに、そこかしこから小さく笑いがこぼれていました。

舞台の上では、いろいろな人がいろんな小芝居をしているのですが、これまでなかなかそれに目を留めることができないでいたのだけれど、こういう形で強制的に(?)見せられているのは、ちょっと楽しい。

けど、たとえば『アンフェア』の後、エンディ(高央りお)とともみん(夢乃聖夏)が話をしている、盆をうまく使った場面のときなどは、カメラはもちろん、エンディとともみんを追っているのだけれど、このとき舞台下手にいる、わたるさんとトウコさんも気になるのだけど映らなくてもどかしい.....みたいなことも少なくなくて。ちょっとフクザツな気分です。

そうそう。仮装パーティーでの、フレッドの最後の扮装は、白い羽のついた帽子に青い騎士風のお衣装。周りのコたちが「三銃士」と呼んで結構人気のあるお衣装でした。だから結構私の周りのコたちはうれしかったのではないかしら....???? このお衣装、最後だからなにか思い入れがあって選んだりしたのかしら....? ていうか、この場面の「今日のお衣装」は誰が選んでいるのかしら....???

物語は案外淡々と、粛々と進んでいきました。なんとなく拍子抜けしてしまうほど。それは、スクリーンを通してみているからなのか、あるいは前日の前々楽とか木曜日の貸切公演があまりに独特な雰囲気だったのを観たからなのか......

オコーナーさん@すずみん(涼紫央)、デイブ@しみこちゃん(和涼華)、ドリー@ウメ、フランク@チエと、歌い継ぐところも。前々楽では、感極まった風でもあったのですが、この日は落ち着いていました。この場面も、ここ数回の観劇では、切なくて泣きそうな思いで観ていたのですが。私もこれまでになく冷静に観ていたような気がします。

盗難事件も解決し、舞台の上にはフレッドとバーバラだけが残る。客席は静かにスクリーンの中のわたるさんととなみを見つめている。時折すすり泣く声が聞こえる..........切ない。

フレッドは穏やかだ。「いやだ。別れたくない」と口では言っていても、きっとこのまま船が港に着いたらバーバラと別れ、本来の自分の道を歩き始めるのだろう。そこには、ラダメスやアリスティドや玄宗や卯之助やフェルゼンのように、体制や敷かれたレールに背を向けてでも、自分の愛や友情を貫いていくほどの意志や情熱はない。フレッドは静かに自分の運命を受け入れようとしているのだな........それは、バーバラもわかっていたはず。フレッドを諌める言葉は、同時に自分に納得させるためのものなんだな......でも、その瞬間が訪れるのは悲しいし、延ばせるものなら先に延ばしたい。自分を納得させるだけの理由がほしい。違う方角に一歩を踏み出す、きっかけがほしい........

バーバラがフレッドの頬をつまむ。その瞬間のわたるさんの表情が大写しになる。となみが想像以上に思いっきりつまんでいたのに驚いて、ちょっと笑った。

「君はいまこそ君の行くべき道をいくがいい。
 君自身と君を待つ世界のために」

アンソニーからのはなむけの言葉は、そのまま作者からわたるさんへ贈る言葉なのかもしれない。いい言葉だな。君を待つ世界のために......でもここ、固く握手を交わすわたるさんとトウコさんを、もう少し大写しにしてくれてもいいんじゃないかな.....(苦笑)

やがて、スクリーンの向こうに幕が降り、その向こうにフレッド@わたるさんが消えていく.......睨みつけるように目を細めたり、口をゆがめたり。何度となく涙をこらえているかのような表情を見せたわたるさんだけれども、最後まで涙を流すことなく。いつものように左手で帽子のふちをすっとなでて、静かに去っていった........ラダメスはいつも熱い涙を流していた。卯之助もいつも泣きながら船に揺られていった。でもいまフレッドに涙はない。それが、わたるさんがこの舞台から去ることに、わたるさんが遠くに行ってしまうことに、それを静かに受け入れなければいけないことに、その現実を突きつけられたような気がして。自分でも思っていた以上に涙があふれてきました。

幕間。日比谷公会堂の1階客席横の廊下に下りてみました。そこは、古い図書館の一角のような場所でした。大きく開け放たれた窓から石造りの階段を見下ろし、暮れ初めた空を見上げました。冬の始まり.......いつか。学生時代の友を思うのと同じような気持ちで、この日のことを懐かしく思い返すのかな......

白の衝撃@星組千秋楽。朝

午前7時20分。

日比谷の街を吹きぬける風は、想像を絶するほど冷たい。日比谷シャンテの東京宝塚劇場側入り口の窪みに羊の群れのように肩を寄せ合う私たちにも、容赦なく突風が吹きつけていました......肩を寄せ合っているのは、風を避けるためではなく、狭いスペースに入りきれないほどの人数が集まっていたということなのですが(苦笑)

それにしても寒い。私はおもわず、家から着てきたジャケットの上から会服のスウェットを羽織りました。会服の申し込みが遅くて、ちょうどよいサイズが売り切れだったので、大きいサイズの会服を買ったのだけれど、思いがけないところでそれが役立つことになりました。

8時を回る頃、シャンテ入り口から歩道へと移動が始まりました。シャンテ前の歩道には、すでに何人かのファンが場所取りを始めていました。小さな椅子に座って毛布に包まっている人たちもいたけれど。いったいあの方たちは何時頃からここに座っていたのでしょうか?

それらの人たちの前に立ちはだかるように2列、3列と。粛々とお行儀よくファンの列が作られていきます。生徒さんの会が最前列でガードに入る。そこには一般のファンは割り込まない......いわば不文律。だから生徒さんの会が割り込んでいくことに文句を言う人はいません。この規律正しさは驚くべきことだと、常々思っています。

生徒さんの会のスタッフさんたちは、トランシーバーを手に、キビキビと動き回っています。その姿には、ただただ感心。こういう人が会社の上司だったらいいのにな.......

退団する生徒さんの会の、白い会服も、劇場前に集まり始めました。娘役さん....ふありちゃん(真白ふあり)、ひよりちゃん(湖咲ひより)の会のコたちかしら?会服の下からとても愛らしい白いスカートがのぞいているのだけれど、とても寒そう.......わたるさんの会は日比谷公園に集合して、掛け声の練習などをしているのだけれど、やっぱり寒いと。わたるさんの会のお友達からメールが届きました。

今朝のガードは、寒風からの「ガード」でもあります(苦笑)。運よく?最前列になってしまうと、思いっきり冷たい風にさらされてしまいます。時折場所換えがあり、最前列と2列目、3列目とが交代したりして。最前列になってしまうと、後ろのほうの列のぬくもりが懐かしくなります。
「瞳子ちゃんのときは夏がいいね」「そんな縁起でもないこと言わないで」なんて声が聞こえてきたりもしました。

冷たい風は止むことなく吹き付けます。いろいろなものが、風に巻き上げられていきます。誰かが飛ばしたお手紙も、あっという間に巻き上げられて高く飛んでいってしまいました....が。運よく後ろのギャラリーの中に落ちて、持ち主のもとに戻ってきました。「よかったね~」「ちょっと人には見られたくないよね~」と、思わずみんなで喜びあいました。

それにしても、雨が降らないだけよかった...と、皆で口々に話していました。雨の中のガードだったらたいへんです。事実、初日、そして前日の雨は、たいへんだったようですから。
この日は風は強かったけれど朝からとてもよいお天気で、東京宝塚劇場の壁面の高いところは、朝日に照らされて明るく輝いていました。その日に照らされた部分が、時間が過ぎるにしたがってだんだん下の階の窓に広がってきます。でも、太陽の光が地面に届くことは、最後までありませんでした。

大きなバンが劇場前に横付けされて、中から大きな柱のようなものが2本現れました。その柱は一面、白い蘭の花で覆われています。強い風の中の作業はとても手間取っていましたが、やがてその二本が劇場正面に向かい合って立てられてアーチとなりました。零れ落ちそうなほどたくさんの胡蝶蘭....実際風にあおられて零れ落ちていましたが(笑)。こんなにたくさんの胡蝶蘭を一度に見たのは初めてです。一生分の胡蝶蘭を、いま、一度に見たかもしれません......

少しずつ生徒さんたちも劇場に入り始めました。帝国ホテル側から歩いてきたとなみ(白羽ゆり)は、しばしアーチに見とれ。通り過ぎてからも何度も振り返り、いったん戻ってきてもう一度アーチを見て、それから楽屋口に消えていきました。そのようすがとってもかわいかった♪

劇場側は、退団者さんの会が前のほうに並び、それ以外の生徒さんの会はその後ろに並んでいるので、どの生徒さんも、遠くにいる自分の会に向かって大きく手を振って、楽屋口に入っていきます。

「ケロ?」「ケロさん?」の声に振り向くと、ケロさん(汐美真帆)が有楽町のほうから歩いてきて楽屋口に消えるところでした。長い髪をひっつめにして、遠めには昔と全然かわらなくて、かっこよかった。トウコさん(安蘭けい)の会では「ケロさんだ!」「やっぱりケロさんだ!」と大騒ぎになっていました。

トウコさんは、黒い短いジャケットに黒いパンツで爽やかに現れて、いつものように振り返って手を振りながら楽屋口に消えていきました。スターさんたちにとっても、今日は長い一日になるのでしょうね........トウコさんが楽屋入りした後、ほどなくして、遠野あすかちゃんも有楽町側から楽屋口に入っていきました。遠くから見てもそれとハッキリわかるほどの笑顔で、とても可愛らしかったです。

やがて、日比谷公園から続々と、白い会服の群れが到着します。私たちは劇場正面の場所をわたるさんの会の方々に譲り、ゴジラ方面に移動しました。

新たな立ち位置は、スターバックスコーヒーの斜め向かいぐらい。劇場から離れているためか、人影もまばらです。それまで大勢で立っていたのに、1列になってしまいました。「ここから先は独り立ちしなさい」と、荒野に放り出された気分です。冷たい風は、いっそう厳しく私たちに吹きつけます。幾度となく突風のように強い風が吹き抜け、そのたびごとに身体を丸くして、風が通り過ぎるまで堪えています。一度座り込むと、もう二度と立ち上がりたくなくなります(苦笑)
道路の反対側では、友人たちが、やはり同じように1列に並んで凍えていました。

「後ろの人に押されても車道に下りないように」と、伝言が回ってきましたが、さすがにこんなに離れたところにまで人があふれることはありえません(笑)

時折劇場のほうから嬌声が上がるのは、アーチを覆う胡蝶蘭が強風にあおられて飛んでいったりするからでしょうか?

時が止まっているような気がしました。静か。目の前の道路はまだ車両通行止めになっていないので、タクシーや高級外車が通り抜けていきます。私たちも口々に「さむ~い」「まだ~?」なんて話しているから、けして静かなはずではないのです。風の音もするし。でも、なんだか誰もが静かにそのときを待っている、そんな気がしました。

そうこうするうちに、退団する生徒さんたちが劇場に到着し始めました。私たちは一人ひとりを拍手で迎えます。

ふありちゃんとひよりちゃんは、二人揃って白いお洋服で、いつものようにほのぼのとした風情で歩いてきました。立ち止まって記念撮影をして、楽屋口に消えていきました。

帝国ホテル側から現れる生徒さんは、遠くてよく見えません。拍手が聞こえてきたので私たちも拍手をしていると、白いお洋服の生徒さんが見える、そんな感じでした。

みらんちゃん(大真みらん)は真っ白いコート。あの蘭の花で覆われたアーチの前で会のコたちからのメッセージを聞いているのでしょうか?

エンディ(高央りお)は、長い棒のようなものを手にして現れました。あの棒はなにかしら.....? あとでブログを読んだら、先端にトトロがついていたらしいけれど。それにしても何かしら....???

そして、再び時が止まる。残るはただ一人。
「そろそろ」「間もなく」「来るよ」「どっちから?」
そんなささやき声が広がり始めたそのとき

日比谷公園のほうから真っ白いオープンカーがやってきて、シャンテ前の角を、私たちのほうに曲がってきました。たくさんの花に飾られたそこには、白いコートを羽織ったわたるさんが、照れくさそうに笑いながら手を振っていました。

あんまり予想外の登場に、驚き、歓声を上げる私たち。

え?手を振っていいの?拍手するの?どうしたらいいかわからなくて。結局私はどうしたのかしら....??? なにがなんだかわからないまま、わたるさんの後ろ姿を見送りました。

歓声と拍手はあっという間に劇場の方へと広がり、ビルの間にこだまのように響き渡っていました。

劇場前で何が行われているのか、私たちの場所からはよく見えなくてわからないのだけれど、

「最後の航海にご一緒できてシアワセです。いってらっしゃ~い!」

とかなんとか。会の人たちの掛け声が聞こえてきました。わたるさんはその言葉に見送られて、きっと笑顔でアーチをくぐり、劇場内に消えたのだろうな.......劇団の生徒としての最後の劇場入り。わたるさんも、ファンのコたちも、どんな思いでこの瞬間を迎えたのかしら....

それにしても、オープンカーにまたがるわたるさん.....いや、いくらわたるさんでも、またがるのはムリでしょう。でも、私のイメージのなかでは、またがっていた。白馬にまたがる王子さま.....(笑)
ステキでした。いや、ホントにかっこよかったな.....あの白いオープンカーが角を曲がってきたときの衝撃は、絶対忘れられない!

.....ほどなくして流れ解散になった私たち。知り合いと顔を見合わせて、まずひとことめに発した言葉は「寒かったね~!」

感激と興奮の入り待ちを終えた私たちは、それぞれに暖を求めて、まだ人気の少ない日比谷の街に散っていったのでした。

絶対忘れないよ....@星組前々楽

たとえまみえることはなくても
忘れたりするものか その言葉 微笑み

思い切なく 願いはかなく
追憶が痛みのように 胸をつらぬく


この寒かった週末を日比谷で過ごしました........わたるさん(湖月わたる)の星組が、とうとう千秋楽を迎えたのです。
いつの頃からか、この日は永遠に来ないような気がしていたのでした。でも、確実に時は流れて、その日が訪れてしまったのです。

前楽の日はたいへんな暴風雨。家を出ようと思ったそのとき、雷の轟音が鳴り響き、怖くなってしばらく家を出られないでいました。でも、ようやく決意して家を出て。日比谷に着いた頃には、雨は小降りになっていました。

日比谷シャンテ側の舗道を歩いて楽屋口近くまできたとき、赤と白のマフラーをしたトウコさん(安蘭けい)が、ファンからお手紙を受け取って楽屋入りするところが見えました。ちょっとラッキー♪わたるさんはもっと早くに楽屋入りしたらしく、白い会服は見当たらなくて、なんとなくほっとする気持ちがしました。白い会服の列は、悲しくて、せつなくて.....

昼の部。前々楽。舞台の上にも客席にも、ビミョウな空気が流れていました。トウコさんの歌が始まっても、ざわめきのやまない客席.....

『愛短』。バイバイUK。フレッド@わたるさんとアンソニー@トウコさんの間に漂う、少し重い空気が切なくて、少し涙。

わたるさんの仮装は、この日は全身黄金のお衣装。マグマ大使のような...(古っ!...笑)

最後の夜。バーバラ@となみ(白羽ゆり)と二人になったフレッド@わたるさんの目に、光るものが見えたのは、気のせいではなかったと思う。

バーバラの手を取り銀橋を歩くフレッド。涙にゆがむように見える、わたるさんの顔。わたるさん、がんばれ!

フレッドを見つめるアンソニー......やがてフレッドに声をかけ。握手を交わす......その表情が、切ない.....

最後に帽子をかぶりなおし、左手で帽子のフチをなぜる仕草が、ホントウにステキ。やがて、わたるさんが舞台の幕の向こうに消えていく......遠くに消えていってしまうような気がして、やっぱり涙。

『ネオ・ダンディズム』
大階段を下りたわたるさんが舞台の袖に帽子を投げる仕草が鮮やかに決まって、すごくカッコいい。

銀橋のわたるさんを見つめながら大階段を下りてくるトウコさんの表情。振り切るかのようにキリっとポーズをキメるのが。かっこいいけど、切ない。

パンパ。最後にわたるさんを見送るウメ(陽月華)の泣き笑いの顔が。やっぱり切ない。

キャリオカ。階段の上でポーズをキメるわたるさんに、客席から「わたる!」と、掛け声がかかる......昔の宝塚みたいね(苦笑)

このショーにこの場面があるのがとってもうれしい。華やかで賑やかで。それだけでなく、皆が笑顔で中心のわたるさんを見つめているのがとてもいい感じで好きです。とくにこの日はみらんちゃん(大真みらん)の満面の笑みが印象的で.....

惜別~オマージュ。そこはかとなく悲しみが漂っているのに幸せな空気。
この場面を見たコたちが漏らす感想と同じことを私も感じる。

「皆の笑顔が切ない」

舞台の上にいる全員がとてもいい表情をしている。でもそれが、とても切ない。
わたるさんのしなやかなダンス。からだの奥から絞り出すようなトウコさんの歌。いまここに現れる、清らかで切ない世界。その世界の彼方に。わたるさんが遠くにいってしまう.....

All by Myself。みらんちゃんの泣き笑い。自分自身に語りかけるようなトウコさんの歌声。この日も穏やかな笑みを湛えるエンディ(高央りお)。エンディの姿を見ると、涙が止まらない.....

ボレロ。舞台の上で、スポットライトの円錐状の光の真中に立つわたるさんを見て。「宝塚みたい!」って思った.......もちろん私はいま宝塚歌劇を見ているのだから、それは当たり前のことなのだけれど(苦笑)。
その当たり前のことを、今更あらためて感じるのは、わたるさんがどこか「昔ながらの宝塚の男役さん」の空気を漂わせているからなのかな...って思いました。

この世に宝塚歌劇があることのしあわせ。
この舞台に、この人がいることの幸せ。よろこび......

夢のように優しく美しいデュエットが終わり。銀橋の真中に立つわたるさんの姿。私は生でわたるさんの舞台を観るのは、これが最後になるのだ.......そう思うと、やっぱり涙があふれて止まらない.......

最後に大きな羽を背負って大階段を下りるわたるさんを見上げるトウコさんが、泣きべそ顔だったように見えました。

いま一つの舞台が終わろうとしている。一つの星が彼方に消え去ろうとしている。でも。ここにあなたがいたことは忘れない。

絶対に忘れないよ.....

昼の部が終わって劇場の外に出ると、再び激しい風雨が舗道を叩いていました。前楽のチケットを持たない私は、翌日の長い一日に備え早々に家路につきました。

この日までの舞台の思い出をしっかりと抱きしめて.....

一つの星が消え、新しい星が輝きを増す

昨日(11/7)、タニ(大和悠河)が宙組トップ内定との劇団発表がありました。公式ホームページでの記事はサッパリとしてましたが、さすがENAKには少し詳細な記事が載っていました。

そうそう。今朝の宅配のスポニチにも、タニのトップ就任のニュースが載っていました。おとめに載っているのと同じ顔写真入りで。きれいな写真でした。

タニ。そしてタニをずっと応援し続けてきたファンの皆さまに、心からお祝いを申し上げます。

早くから抜擢されていたタニは、学年相応以上の経験は積んでいると思います。月組・宙組で数々の個性的なトップさんの下で培ったセンスを生かして、より魅力的なトップさんになってほしいなって期待してます♪

ちなみに私は昨日は星組観劇に出かけていて、劇場前でお友達と待ち合わせをしているときに、その報せを受け取りました。折りしも宙組公演中の宝塚大劇場では、きっとファンの方々がたいへんな騒ぎになっていたことでしょう。

でも喜びはひとまずおいて、今はかしちゃん(貴城けい)の新生宙組を、しっかり応援しなければね。


さて。コムちゃん(朝海ひかる)の大劇場サヨナラについて、しつこく書き続けているワタクシですが。サヨナラショーの詳細が緑野こあらさんのブログに記されているのを読みました。

タカラヅカニュース総集編』でダイジェスト映像は見たのだけれど。少し前に見た星組のわたるさん(湖月わたる)のサヨナラショーがダイジェストで見ても十分楽しめるものだったのに対して、コムちゃんのサヨナラショーはダイジェストではあんまり雰囲気がよくわからなかくて。まーちゃんとのシーンも少なかったし、どんなものだったのかしら.....って思っていました。

でも、こあらさんの日記でその雰囲気がよくわかりました。ある意味これも、荻田センセイ(演出:荻田浩一)らしいショーだったのですね。荻田センセイは、生徒さん一人ひとりの個性とか雰囲気とかを上手く捉えて、それまでの概念を打ち破るような舞台を作られる先生だけれど、サヨナラショーでもそのような演出がなされていたのですね.....

豊かな表現力で演出家のイマジネーションを刺激してきた、才能あるトップ・コンビがまたひとつ。大劇場の舞台から消えていったのだな......

こあらさんの日記を読んで、また、泣きそうになりました。でも今は会社にいるから、涙をぐっとこらえました。


一つの星は消えるえれども、また一つ新しい星が輝きを増す...........繰り返し思うことだけれど、それが「宝塚」というものなのですね.......

どうして涙が出てくるのだろう.....

昨日....もう一昨日になりますが。用事があって、わたるさん(湖月わたる)の東京宝塚劇場の入りのガード帰りの友人に会ったら。

「寒かったから会服着たまま戻ってきちゃった」という、その会服が白いものに変わっていました。その日から会服の色がかわったのだそうです。

わたるさんのサヨナラの日は確実に近づいているのだと、またもハッキリ認識させられる出来事でした。

さて。この週末のタカラヅカニュースは話題が満載。

宙組『維新回天・竜馬伝!』の初日に、月組全国ツアー『あかねさす紫の花』の千秋楽に、月組日生『オクラホマ!』の千秋楽に、雪組『堕天使の涙』の千秋楽。

なんだか最近の宝塚の話題のめまぐるしさを、今週のタカラヅカニュースが象徴してるような気がします。

雪組千秋楽。コムちゃん(朝海ひかる)のサヨナラショーの映像を見ているうちに、涙が出てきて、止まらなくなりました。10/20に大劇場で雪組を観劇したときもそうだったのだけれど、寂しいとか、悲しいとか、感情が心に浮かぶ前に涙がこぼれてくる......どうしてこんなに涙が出てくるのだろう。ってくらい、後から後から涙があふれてくる。

自分はそこまでコムちゃんのファンだと意識したことはなかったし。正直すごい悲しみを自覚しているわけでもない。でも、ただただ涙があふれてくるのです。この不思議な感覚を、自分ではまだうまく整理できなくて、うまく言葉で表現することができません。

どうしてこんなに涙が出てくるのだろう.....

とりとめもなく、今週も......

11月が訪れました.......

フジサンケイリビングの貸切公演の模様をkineさんという方のブログで読みました。
貸切公演の場合、開演前の組長さんのご挨拶や、幕間の抽選会でのお手伝いの下級生との会話、終演後のトップさんのご挨拶が楽しみだったり。お芝居やショーで主催者がらみのアドリブが入るのが楽しみだったりするんですが。
けど今回の星組公演では、アドリブはあんまり入らないって話を聞きます。私自身は、貸切は11月に阪急交通社の貸切に行くだけなので、人から聞く話なんですが。

でも、この前の阪急交通社の貸切は、わたるさんと同期の伊織直加さんが司会だったので、ちょっと楽しかったとか。フジサンケイの貸切も、司会がMXテレビ『カフェブレイク』の司会の中井さんで、さすが宝塚大ファンの中井さんらしい、内容の濃いものだったようです。


でも、印象に残ったのは、kineさんのブログの最後に書かれていた

「とりとめなく、今週も過ぎていきます。」

という言葉。千秋楽まで約2週間。わたるさんを見送る多くのファンの気持ちって、じつはそんな感じなのではないかしら......ってふと思いました。

10月31日の夜の部を一緒に観劇したお友達のとらみちゃんも「まだ実感がわかない」と言っていたし。

とりとめもなく日々が流れ。その間も粛々と時は流れ。やがて静かにその日がやってくるのかな..........

ポスターを返してあげて!二度と盗まないで!

雪組千秋楽。コムちゃん(朝海ひかる)はじめ退団者さんたちのサヨナラパレードの感動のかげで、こんな出来事があったのだそうです。ロバみみのわんさんのブログにかいてありました。

なんて心無いことをする人がいるのでしょう......

わんさんもブログに書かれているとおり。大劇場のある宝塚の街があんなに優しくて懐かしい雰囲気なのは、宝塚歌劇が宝塚の街の方々とのつながりを大切にしているし、街の方々も宝塚歌劇や宝塚の生徒さんをあたたかく見守り、応援してくださっているからなのだと思うのですね。

で、そのつながりを象徴しているのがサイン入りのポスターであるわけですね。

そこには生徒さんと街の方々の心がこもっていると思うんです。それは、一度宝塚の街を訪れてみれば、誰でも感じられることだと思っていたんですが.......

生徒さんの直筆のサインは、ファンだったらほしいって思いますよね。それに今どきの時代、オークションに出したらいい値段だってつくかもしれない。でも、だからといって、盗むようなことをしてはいけない。

ていうか、そもそもこれって犯罪行為でしょ?

最低限のルールってあると思うんです。私もときどき掟破りのお声かけをしてたりするので、けしてお行儀のいいファンだと胸をはることはできません。でも、店先に張ってあるものや置いてあるものを黙って持ち帰るようなことはしない。生徒さんの気持ちを踏みにじるようなことはしない。

わんさんも書かれているとおり、ポスターを持っていった方は、早く返してください。
そして、二度とこのようなことをしないでください。

宝塚歌劇が大切にしてきたものは、私たちも大切に守っていこうよ......

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