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別れはキライです........けど。

クリスマス・イブ。

半年前ははるか遠い彼方のように思えていたその日がいよいよ現実のものになりました。雪組東京公演千秋楽。コムちゃん(朝海ひかる)とのサヨナラ。

東京地方はよく晴れて、風も少なく穏やかな朝を迎えました。今頃、日比谷では、コムちゃんをお迎えする準備も調い、到着を待ち構えているところでしょう........1ヶ月半前に私たちが日比谷でわたさん(湖月わたる)を待ち構えていたように。

テレビは年末のためか、朝から、今年お別れした有名人を一人一人紹介していました。今年もたくさんの人たちとのお別れがありました。宝塚歌劇でも、今年、たくさんのステキな生徒さんたちとお別れをしました。

私は「別れ」がキライです。昨日と同じ今日が巡りくるのは今日で終わり。それが切なくて、悲しくて。ずっと一緒にいられたらいいのに....ずっと楽しい夢を見ていたいのに.......だから、卒業式はいつも涙でボロボロになっていました。先輩が卒業するときも。自分が卒業するときも。

でも、時は流れゆくもの。人は変わりゆくもの。いまよりもっとステキな何かに変わるためには、今の何かを捨てて行かなければならない。だから、いまこの毎日に別れを告げなければならない........それは「さだめ」なのですよね。

ステキな夢を見せてくれたコムちゃんは、もっと大きな夢とシアワセをつかむために。そしてコムちゃんに続く人たちが新たな夢を見させてくれることができるように。コムちゃんはここを巣立っていかなければならないのですよね........その事実は受け入れているのだけれど、やっぱり悲しくて切なくて寂しくて.......

今日は日比谷には行きません。遠くからコムちゃんを思い出しています。今日がステキな一日になりますように。最後までステキなコムちゃんを皆がそれぞれの胸に刻み込むことができますように。

クリスマス・イブの日に、夢の向こうに羽ばたこうとするコムちゃんに。胸に満ちるこの思いを今はまだ上手く言葉にできないけれど.....

ひとまずは卒業おめでとう。そして、ありがとう.........コムちゃん。

幸せなあとあじ@星組『ヘイズ・コード』DC初見

新生星組。新生トップ・コンビのプレお披露目。待ちに待ったトウコさん(安蘭けい)のトップ就任記念公演(?)。青年館まで待ちきれなくてシアタードラマシティに観劇に行ってきました。12/17(日)夜の部.....ホントは初日が見たかったんですが、どうしても仕事が.....ていうより、チケットが....(涙)

で。その『ヘイズ・コード』ですが.....

誰も不幸にならない......と思う(苦笑)......ちょっとオシャレで楽しいラブコメディでした。新たなトップコンビのスタートに、いい作品に恵まれたと思います。トウコさん(安蘭けい)とあすかちゃん(遠野あすか)の確かな実力と、二人が短い間にしっかりと信頼関係を築き上げていることが確信できて、感激しました。

大野センセイの脚本には、言葉を大切にしている姿勢を感じました。具体的にどこがどう、というのではないけれど「引っかかる部分」がなかった気がする。宝塚歌劇の先生方には珍しいと思うの(苦笑)。その姿勢はずっと大切してほしいなって思いました。

大野センセイのパンフレットのご挨拶も、なんだかいいなって思いました。愛が見えます(笑)

とにかくなんだかシアワセな思いの残る、後味のよい舞台でした。トウコさんとあすかちゃんの、明るく楽しく愛らしい魅力がたっぷり味わえる、この二人ならではの軽妙洒脱なコメディでした。

たぶんレイさまはトウコさんでなければならないし、リビイもあすかちゃんでなければならないし........宝塚歌劇の主役って、本来そういうものですが(苦笑)

主役二人だけじゃなくって、すべての生徒さんの「良さ」とか持ち味とかが、それぞれの生徒さんの未熟さ加減やコンディションの良し悪しも含めて、うまく引き出されていたと思います。キャラの設定もいいし、河底美由紀センセイのお衣装もいい.....私は、トウコさんが茶系のスーツを着てるのが好きで、だから茶系のスーツを着せてくれるだけでも河底センセイ高評価なんですけど(笑).......大野センセイは、一人一人をよく見ていらっしゃる、と思いました。それぞれの良い個性が引き出されていて、ナットクのいくキャラ設定でした。すべての出演者に名前がついているのもいいな。

そういう意味では、宝塚歌劇ならではの、宝塚歌劇らしい作品だったともいえると思います......銀橋も大階段も、大きな羽根もないけれど。

ドラマシティという劇場も、あまり大きすぎなくて、舞台と客席の間に一体感を感じる、いい空間だと思いました。バウホール同様、この空間だからこそ生まれ得る名作、というのもあると思う。実際、これまでにも心温まるいい作品が多々生まれていたわけだし。それもナットク、でした。

とにかく、見終った後に心に残るあたたかな、幸せな気持ち。心が軽くなったような思い。それがこの作品の「良さ」を物語っていると思いました。

帰りの新幹線の中でも、ず~っとほんのり幸せ。そんな気持ちで家路につけることって。ほんとにステキって思います。

下半期のランナップ。期待と不安が入り混じり....

ドラマシティで、星組新主演コンビのプレお披露目『ヘイズ・コード』が初日を迎えた今日、来年度下半期のランナップも発表になっていました。

宙組タニちゃん(大和悠河)・ウメちゃん(陽月華)のお披露目公演は柴田侑宏センセイの『バレンシアの熱い花』なんですね......30年も前の作品の再演だけど、評判のいい作品だから。楽しみ。それに「熱い花」って、タニ・ウメに似合いそうな気がする(笑)

気になるのは、月組の「スピリチュアル・シンフォニー『MAHOROBA』-遥か彼方YAMATO-」。謝珠栄センセイの作・演出・振付は、ダンサーぞろいの今の月組にぴったりなのかも。でも、どんな作品なのかなぁ.......

期待半分、不安半分。ちょっとコワゴワなのは、星組「グラン・ステージ『エル・アルコン―鷹―』~青池保子原作「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」より~」。さいとーくん(演出の齋藤吉正センセイ)の大劇場芝居デビュー作となるのでしょうか......??
さいとーくんは、トウコさん(安蘭けい)を美しく、格好良く見せることには長けているので、ヴィジュアル面では問題ないと思うのですが、一抹の不安が.........お披露目の児玉明子センセイといい。トウコさんとあすかちゃん(遠野あすか)の実力派コンビは、大劇場デビュー組担当ということになるのでしょうか.....???

でも、なにわともあれ、ラインナップの発表は、毎回胸ときめくものがありますね♪

この笑顔を信じようと思った

昨日は宝塚大劇場で宙組公演の千秋楽でした。かしげちゃん(貴城けい)のサヨナラ・ショーがあり、サヨナラ・パレードがあったのですね...........

今年4回めのサヨナラ・パレード。宙組は2公演連続のサヨナラ。たまたま、たまたまタイミングが重なっただけなのかもしれないけれど、こんなペースでサヨナラが続くと、サヨナラに対して不感症になりそうで、コワい........

サヨナラ・ショーは『コパカバーナ』で始まり、雪組時代の歌はメドレーで。
最後は『奇跡』で締めくくったそうです。

長い長い坂道登るのは 貴方ひとりじゃない......

かしげちゃんのご贔屓さんにとっては、せつないですね.......

大階段は袴姿で下りたそうです。

可能性が限りなくゼロに近づいても、あきらめない限りゼロにはならない

挨拶の中で、かしげちゃんが大好きな言葉が披露されたそうです。かしげちゃんは、どんなときに、どんな思いを抱えて、この言葉を受け止めたのだろう.......かしげちゃんからこの言葉をきいたご贔屓さんたちは、どんな思いでこの言葉を受け止めたのだろう.....

宝塚歌劇団の公式ホームページENAKともに、いつものように華やかな笑顔をふりまく、かしげちゃんの写真が掲載されていました。

かしげちゃんが宙組トップとして卒業されることには、いろいろな思いがあったけれど。この笑顔を信じようと思いました。

かしげちゃん、おめでとう、おつかれさまでした。
東京で待ってるね......

あなたの未来に幸せの光が降り注ぎますように.....

この夏の月組東京公演で宝塚を卒業された、のぞみさんこと楠恵華さんのことを、ずっと密かに応援していたことは、ここにも何度か書きました。

のぞみさんは、私が初めて月組を生で観劇したときから、リュウさま(越乃リュウ)とともに刑事役で登場されたときから、その集中力というか、オーラというか、お芝居がすきなんだな、舞台が好きなんだなっていうイメージがあって、印象に残っていました。何度か月組の舞台を観るうちに、脇役として重要な人なんだな、というのもわかってきました。

1年ほど前からは「スカイレポーターズ」としてスカイステージの画面に登場する機会も増え、機転の利いたレポーターぶりに、頭のいい人だなぁと感心することも数知れず、でした。

『宝塚おとめ』を見て、のぞみさんが私と同じ学校の出身であることを知り、密かに応援するようになりました。私の出身校は、ユニークな人材を多数輩出しているのだけれど、タカラジェンヌまでいたとは!と最初は驚きでしたが。「私の後輩を観て頂戴!」みたいな気持ちで、密かに誇りにし、自慢に思っていました(苦笑)

そんなのぞみさんの突然の.......もしかしたらご本人にとっては突然ではないのかも知れないですが.......退団の発表には、ただただ驚き、戸惑いました。大劇場の千秋楽の頃には、そんな兆しはなかったように思われたから。長く続けていれば、きっと重要な存在になれる方だと信じていたので.......

せめて応援していた気持ちだけでも伝えられればと。「ありがとう」と「おつかれさま」の気持ちを伝えたいと思い。公演中ののぞみさんに、初めてお手紙を出しました。なんだかそうしないではいられない気持ちだったのです。

それから3ヶ月と半分がたった今日、のぞみさんからハガキが届きました。

緑の袴で白い大きな花束を抱いた姿。あまりに思いがけなくて、驚いて、悲しくて、けどうれしくて.........泣きました。

のぞみさん。
あんなに素敵な舞台姿を。たくさんのステキな思い出を。
そして、こんなにステキなお心遣いを。本当にありがとう。

今はどうすることもできないけれど、この気持ちを伝えたくて。ここに書きます。ここに書いたからといって、読んでもらえるわけじゃないけど(苦笑)

のぞみさんはきっと、宝塚での経験を無駄にすることなく、しっかりとご自分の足で新しい人生を歩み始めておられることと思います。
のぞみさんの未来に、つねに幸せの光が降り注ぎますように。
心からお祈りしております。

永遠のフェアリー@スカステ『Akiko』

タカラヅカニュース総集編で『AKIKO~オンステージ・タカラジェンヌと共に~』という公演のダイジェストを放映していました。

アキコ・カンダさんは、元タカラジェンヌで、退団後は宝塚歌劇の振付や音楽学校の講師などをされていた方。たしか毎年、宝塚舞踊会と同じように、教え子の生徒さんたちによる発表会が開かれていたと思います。

今年は、宝塚歌劇講師45周年の記念ということで、現役生徒のほかOGもたくさん出演されて、3日間5公演。いつもよりも大きな催しとなったようです。宝塚友の会でも、チケット抽選の申し込みがありました。

週半ばぐらいに、片付けごとをしながら『タカラヅカニュース』をつけていたときに、センターで踊っている、小柄で愛らしい娘役さんは誰かな....? って思っていたのだけれど、今日、落ち着いて見てみて、それがアキコ・カンダさんだということを知って、ビックリしました。驚愕。45年も講師をされているのだから、もうすっかり「おばあちゃん」で、貫禄もあって、みたいな人を連想していたので.......

日刊スポーツの大阪ニュースのサイトによれば、相当なお年を召されているのですよね.......けど、その踊りのしなやかさ、身のこなしの軽さは、どう見てもそんな風にはみえない。たしかに、アップで映ると、それ相応のお顔には見えるけれども、踊っているときは、愛らしい少女がそこにいるみたい。

ほんの少ししか映らなかったけれど、アキコ・カンダさんが白いお衣装で一人で『G線上のアリア』を踊っているところは、妖精のように素敵でした.......

タカラジェンヌさんは、フェアリー=妖精に喩えられることが多いから、この形容は使い古されて陳腐なものだと思うし、自分も何度も何度も使ってきた言葉だけれど、やっぱり他に適切な言葉が思い浮かびません。

でも、こうして変わらず「妖精」であり続けられているのも、ずっとダンスのことを考えて、ダンスだけに打ち込んでこられたから。今もこうして教え子さんたちと舞台の上に立って違和感がなく、どころか、ずっと表現力豊かに踊ることができているから。だからなのですね。きっと......モダン・ダンスというのでしょうか?私はこのようなダンスのことはよくわからないのですが、アキコ・カンダさんのダンスからは何か特別なものを感じました。生でみたらきっと、とても感動したでしょうね....

まさに永遠のフェアリーですね。本物のフェアリーは永遠なのですね....

先に『宝塚舞踊会』で春日野八千代さんを見たときにも思いましたが、こうしてお年を召されてからも、舞台に立って見る者に感動を与えることができるというのは、日頃の精進の賜物なのだと思います。そのような先輩が身近にいて、その姿を目の当たりにできるというのは、とても素晴らしいことだな、と思います。

そういうことが「伝統の重み」というものなのかな......なんて、堅苦しいことを考えなくても、アキコ・カンダさんて、素敵だなって思いました。

OGは但馬久美さんとか安奈淳さんとか峰さを理さんとかが出演されていて、なかなか豪華メンバー。OGの方々は、踊りも歌も、やはり表現力が豊かなんですね......やっぱりそれがキャリアというものなんですね......しっとりとしていて、素敵でした。

現役生徒さんたちは、赤いお衣装で若々しく溌剌としていて、それもよかったです。センターで踊る和涼華クンが美しかった.....フィナーレで、安奈淳さんと手をつないで舞台に現れるときは、きっとすごい緊張されたことでしょうね....(笑)

やっぱり涙が止まらない@『タランテラ』初見・大劇場

『タランテラ』

サヨナラの魔術師.....と、ワタシが勝手に呼んでいる(笑)......オギーこと荻田浩一センセイが、おそらくはお気に入りの生徒の一人、コムちゃんのために作る、コムちゃんの最後の作品。そのシチュエーションを考えただけでも、もう十分切ない......

ある意味とてもオギーらしいショーだと思いました。

なにか象徴的なセット。めまぐるしい音楽と色彩の連続。次々と押し寄せる歌の洪水、ダンスの雪崩。正直なところ、細部はハッキリとは覚えていません(苦笑) けどこの作品好きだ、と思いました。

この空気の中に包まれているのは心地よい....それはすでにオギーの魔術の手の内に絡め取られているということなのかしら.....??

フィナーレ。大階段の真ん中で男役たちを従えて、ラテンナンバーを踊るまーちゃんは、すごく格好いい。心底楽しそうな笑顔を見ているのも気持ちいい。まーちゃんはロマンチックで優雅なダンスもいいけれど、こんなマニッシュでシャープなダンスを踊るところはとってもステキ。

そういえば、バレリーナを目指していたまーちゃんは、ナツメさん(大浦みずき)のダンスを見て宝塚を志すようになったって、何かで話していたっけ.....って、ふと思い出しまし。

男役たちの群舞の芯をとる、その姿に。胸にこみ上げるなにかを感じました。

そんなまーちゃんと男役さん、娘役さんたちの姿を、下手の銀橋に佇んで見つめるコムちゃんの後姿が、格好良かった。この人は、いわゆる「男役の型」にはまらないところを、きちんと格好良く見せることのできる人だと思います。舞台の上で隙がない。ある意味ストイックな姿....そこがとても好きです。

燕尾の袖をまくりあげ、髪をかきあげるしぐさに。あのコムちゃんがこんなにも成熟した男役さんになるなんて.....という思いがこみ上げて、感慨深く思いました。

お披露目の『春麗の淡き光に』の幕開けにセリ上がってきた姿。まーちゃんと二人、銀橋を静々と歩いていった愛らしい姿。『Joyful!!』のラテンの場面で、背を反らしたマーちゃんの胸に顔をうずめたコムちゃん。組子全員のラインダンス。その真ん中でパンツスタイルでキリッと踊っていたマーちゃん、ピンクのお衣装で妖精のように跳ねるように踊っていたコムちゃん。結婚式のような優雅で愛らしいデュエット.....いろんな姿が一瞬のうちに思い起こされました。

......『春麗』『Joyful!!』は、ショーが好きで5,6回見たんです。全ツを追いかけて浜松までいきました.....(苦笑)

大階段を一直線に駆け上がり、その向こうに消えたコムちゃんの影に。いろいろな思いが一気にあふれて涙がとまらない。どうしてこんなに涙が出ちゃうんだろう....

思えば、コムちゃんとまーちゃんは、お披露目からずっと、成長し続けてきた人たちでしたね.......可愛らしいけどちょっと心もとない、そんな印象のある二人だったけど(苦笑)。初々しさを残したまま大人になった、いい雰囲気の二人だったと思います.....

ふと気づくと、涙、涙のうちにフィナーレも終っていました。すごくカタルシスがあって、後味のよいショーでした。

でも、コムちゃんのファンのコたちはどうだったんだろう......最後に見たいコムちゃんの姿はこれだったのだろうか.....??? って気もちょっとしました。『堕天使の涙』とテイストが似通っていただけに、宝塚的にキレイなコムまーも見たいっていう人たちも少なからずいるんじゃないかな?って、ちょっと思いました。

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終演後はテラスレストランで、泣きじゃくりながら(苦笑)公演特別ランチをいただきました。おいしかった....

ただただ涙が.....@『堕天使の涙』初見・大劇場

コムちゃん(朝海ひかる)・まーちゃん(舞風りら)のサヨナラ公演である、雪組東京公演も後半にはいりましたが.....

今回の『堕天使の涙』『タランテラ』という作品は、私は10月20日の宝塚舞踊会の日に、せっかくムラまで行くのだから、舞踊会だけじゃなくてコムちゃんのサヨナラも観ようよ....ということになって、同じ日の昼公演を観てきたのでした。そのため、開演の11時に合わせて家を6時前に出るっていう、ちょっと強行なスケジュールになりましたが(苦笑)

せっかくムラまで行ったのに観れないとか、母を連れて立ち見とかはキツいので、事前にチケぴでチケットを購入してから行ったのですが。2階席は結構余裕があったみたい。当日でもOKだったように思われました。

思ったよりも早く到着できたので、売店をのぞいたり、キャトルで立ち読みしたりしながら、開演時間を待ちました。コムちゃんの過去の公演記念『萩の月』が売っていたので、それを眺めたりとか。せっかくなので私は『ベルばら』バージョンがいいって思ったんだけど、母は今日観る『タランテラ』バージョンがいい、と意見が分かれたので、『ベルばら』は私が会社にお土産用に、自宅用は『タランテラ』ということにしました(笑)

宝塚大劇場の2階席は、東京宝塚劇場の2階席よりも傾斜が緩く、ゆったりしています。思ったほど舞台も遠くない。上段には修学旅行の女子高生たちが座っていました。


『堕天使の涙』は、幕開けの黒いお衣装の人々の群舞が、とても強烈に印象に残りました。なんだろう....幻想的というのとはちょっと違うけれど、なにか不思議な空気。でもこの感覚は好きだ!って思いました。

そこにせりあがる、ルシファー@コムちゃん(朝海ひかる)は、深淵な何かを含んだ笑みを湛えて、美しくて妖しくて。高貴でもあり、邪悪でもあり、清らかでもあり.......とりどりの仮装をした人々も、イマジネーションを掻き立てられるような気がして、これからの展開にとても期待させられました........このオープニングの場面は、劇中劇だったのですね。劇場の中。舞台を作る人々が続々と現れる。

堕天使ルシファーを演じたルシファーは、実は本当に堕天使だったのですね........ルシファーは若手振付家ジャン・ポール@水さん(水夏希)を引き入れる。ジャン・ポールは、作りかけた作品が棚上げになって、自暴自棄で酒びたりになっているらしい。ルシファーはジャン・ポールにイマジネーションを与え、その作品を上演されるように、仕組む。
ルシファーがジャン・ポールを招いた城?の場面、美しい舞台です。

華やかな舞台の裏は人間の欲と野望が蠢く世界。ルシファーがちょっと背中をおすだけで、人間は欲望の淵に、エゴイズムの谷底に、あっさりと堕ちていく。身近な愛すべき人々を捨て、あるいは踏み台にして、自分の欲望を押し通そうとする。

そこに一人の清らかな女性が現れた。リリス@まーちゃん(舞風りら)。誰からも愛されない、自分の母親からでさえも愛されることはなかった。そればかりか、その母親に生きる望みと光を奪い取られ、人生のどん底を味わわされている。
リリスは絶望の果てにいて、すべてをあきらめていた。何も求めようとはしない。けれどその姿からは希望を感じさせられた。リリスは見えない光に包まれていた。ルシファーが心の奥に封じ込めていた温かい光を、リリスには感じ取ることができた。
果たしてリリスは不幸なのか?幸せなのか...?

光のパ・ドゥ・ドゥ。リリス@まーちゃんとルシファー@コムちゃんのダンスは、幸せの光に満ちていました。清らかで煌いていて。ふと気づくと涙がこぼれていました。自分がこのとき、何を考えていたのか、何を感じていたのか、わかりません。わからないまま、ただただ大量の涙を流していました....(苦笑)

コムちゃんとまーちゃんのダンスはとっても雄弁で、とても心に響きました。このまま幕を下ろしてくれてよかったのに。この二人には言葉は要らないと思ったのに........季節外れのノエルの場面があり、ジャン・ポールからルシファーへの別れのセリフがありました。サヨナラの決まりごと?案の定そのセリフは陳腐に響きました。

でも、ラスト。スポットの光の中で、ルシファー@コムちゃんは輝いていました。美しかった。ふと気づくと私はまた、大量の涙を流していました。頭の中も、心の中も、空っぽでした。何も考えられない。何も感じられない。心の中のすべてが涙になって流れ去ってしまったような気がしました.......

さて。涙も収まったところで振り返ってみると、ルシファーって何だったの?って疑問が残りました。彼はいったい何しにきたの?
堕ちていく人間たちのストーリーはそれぞれ明快でわかりやすい。けど、そこにルシファーが関わる理由はあったのだろうか?それと同じように、リリス&ジャン・ポールとその母の物語は、この作品全体でどういう位置づけになるのだろう.....??

景子センセイ(演出:植田景子)らしく、ひとつひとつのエピソードは美しく耽美に、丁寧に描かれているけれど、それが全体として何を表現したかったのかがいまひとつ釈然としない.....要するに、キレイだったけど何だったの?っていう思いが残りました。

けど、一緒に観劇していた母にしてみると、わかりやすいエピソードが並んでいるためか、妙にフクザツな話よりも数段面白かったみたい。そういう意味では、幅広い層に愛されるべきタカラヅカ的には成功だったのかしら...? どうも釈然としないけど.....(苦笑)

ウメちゃん、おめでとう♪

宙組のトップにタニ(大和悠河)が内定してから、お相手は誰?っていうことがずっと話題にのぼっていたけれど。

今日、星組のウメちゃん(陽月華)がお相手に内定したことが、歌劇団から正式に発表になりました。

タニとウメちゃん。2003年に日生劇場『雨に唄えば』でヒロインと主人公の親友役で共演した仲ですね.......あの舞台でウメちゃんを見て。最初は若くてかわいらしい娘役さんだな、と思い。"Good Morning!"のダンスシーンで、そのダンスのスケールの大きさに驚愕したんですよね......それからずっと、見守ってきました。勝手に(笑)

だから、このニュースはとてもうれしい。素直にうれしい。

一時期、トウコさん(安蘭けい)とウメちゃんで、星組の主演コンビになったらいいな......って夢見ていた頃がありました。でも、トウコさんのお相手は、あすかちゃん(遠野あすか)で、今は満足してます。よかったなって思う。

タニが星組に特出してた頃は『雨唄』の3人の共演が再び見られたらいいのにな.....って思ってました。『雨唄』がとっても楽しくて、印象に残っていたから。

少なくともウメちゃんは、トウコさんかタニか、どちらかのお相手になれたらいいな.....って思っていました。だから今回タニのお相手に決まって、そういう意味でも、とてもうれしい。

ウメちゃんの星組の最後の作品は、本公演ではなくてバウなのですね..........公演の時期とか順序とか、いろいろ難しかったのかもしれないけれど、本公演の千秋楽で、皆の拍手に見送られて巣立っていってほしかったな.....ってちょっと思います。今度のバウ公演は、東上しないし.......寂しい。

それに、そんなつもりでこの間の千秋楽を見ていなかったから、心の準備が.....(苦笑)

宙組でも、ウメちゃんの個性を伸び伸びと発揮して、タニとともに、明るくおおらかで楽しい作品を作ってほしいな......まぁ、これはセンセイ方次第なのだけれど(笑)。お願いしますね、歌劇団さま♪

生粋の星娘のウメちゃん。宙組でも、皆に愛されて、大切にしてもらえるといいな.....お願いしますね。宙組ファンのみなさま♪

ほんとにね。この日が来るのを待っていました。

おめでとう、ウメちゃん♪

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