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この気持ちを喜びと呼ぶのかな.......

宝塚大劇場に新しい一番星が誕生した日。

その日の夜に、そのちょうど4年前の日のビデオを見ていました。

2003年3月23日。東京宝塚劇場。星組公演『バビロン』千秋楽。前の前のトップスター、タータン(香寿たつき)のサヨナラ。

画面に公演のタイトルが現れて消えて。白抜きの文字で現れた日付。あれから4年がすぎたのだな、と。それはとても遠い昔のように思えるけど、すぐこの前のような気もする......はるか彼方の出来事を思い起こすような、ふっと気が遠くなるような。そんな気持ちで、その日付を見つめていました。

その前の年の秋まで、私にとって宝塚歌劇はメディアで楽しむものでした。幼い頃に初めて「宝塚のスターさん」に出会ってからずっと。それはテレビやビデオの画面の中の世界。『歌劇』『グラフ』。たまに都心に行くときに見かけるポスターの写真.......

けど、その前の年の秋に初めて花組『エリザベート』を宝塚大劇場で観劇して、すごく感激しました。その後のお正月に、BSで放映された中国公演『蝶・恋』『サザンクロス・レビュー in China』を見て。

やっぱり大好きなタータンを、ひと目劇場で見ておきたい!

1月の中ごろだったかな.....チケぴに電話をかけたのでした。けど、電話がつながったときにはすでに、どの公演も売り切れていました。
どうしても見たくて。けど、宝塚のチケットをどうすれば手に入れられるのかわからなくて。詳しい先輩に泣きついたのでした。

「香寿たつきが見たい......」

先輩に手に入れてもらったチケットで。先輩の隣で。それは2度めの東京宝塚劇場でしたが。2階席で、オペラグラスにかじりついていました。タータンの一挙手一投足、なにひとつ見逃すことのないように。オペラグラスの中で、タータンの姿が幾度となく涙で滲み、ゆがみ、揺れた......

どうしてもっと早くに見に来なかったのだろう..........

これがほんとうに最後だと思うと、悲しくて、切なくて、悔しかった。

白いお衣装の群れの中から抜け出した黒燕尾。タータンが大階段を駆け上がる。客席に向かって振り向いたそのとき、目の中の水が一度に湧き出るような気がした.........

このショーの中で、タータンがトウコさん(安蘭けい)の肩に手を置くシーンがある。すれ違いざまに軽く。「後はよろしく」とでも言うかのように。

千秋楽の日。身じろぎもせずに立ち尽くす....かのようなトウコさんに、軽やかに歩み寄ったタータンの手は、トウコさんの肩をつかんでいた。トウコさんは何かをこらえるように目に力をこめた....かのように見えた。

託す者。託された者。

それぞれの胸に去来したのは、どのような思いだったのだろうか.......


その頃、トウコさんがどういうスターさんなのかは、少し知っていました。今から思えばほんの少しだけ(苦笑)

『バビロン』では、黒いお衣装で舞台に現れたときの強い眼差しと力強くドラマチックな歌声が印象的でした。白くてキラキラのついたお衣装で銀橋に現れたとき、タータンとはちょっと違うけど、とってもキレイな人だって思ったことも覚えています.........『ガラスの風景』のミラー警部と同じ人っていうのを認識するのにも、あまり時間がかからなかった(笑)

あの頃。退団したトップさんの次にトップになるのは、そのときの組二番手であるはずだと思っていました。考えてみれば、タータンも雪組から専科を経て星組のトップさんになったのだから、必ずしもそうではないことは少し考えればわかることなのだけれど。なんとなく次のトップは組二番手のトウコさんなのだろうな、と漠然と思っていました。だから、そうではないことを知って、ちょっと驚いたのでした。

驚き、というか、軽い違和感.........どうして?タータンが肩に手を置いたのに。それはそういう意味じゃなかったの?

やがて、トウコさんに惹かれるようになったとき、軽い違和感は「なぜ?」という大きな疑問に変わっていました。なぜトウコさんではなかったのかしら? こんなに力のある人なのに.....???

でも、わたるさん(湖月わたる)はステキなトップさんだったので。そして、わたるさんとともにトウコさんの作る舞台がとても好きだったので。そんな思いはいつの間にかどこかに消えていましたが........


『バビロン』フィナーレ。ラベンダー色の羽を背負って大階段の真中にたつタータンの姿..........今日、一人の新しいトップスターがこの同じ場所に立った。それは、ほかでもないトウコさんなのだ........

何かがすとん、と私の胸の中に落ちて収まった気がしました。そして、心の中にじわじわと、言いようのない気持ちが広がり、満たされていくのを感じました。と同時に、これまでと違う涙がこみ上げるのを感じました。

タータンの姿を見ながら、大きな羽を背負って大階段を下りるトウコさんに思いを馳せた。はるか遠くに思いを馳せるような気持ち。再び、ふっと気が遠くなるような心地。

言葉にならない幸せな気持ち。この気持ちを喜びと呼ぶのかな.......そう思いながら、画面を見つめていました。

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Comments

こんばんは♪ご訪問ありがとうございました。
観劇歴まだ1年目のペーペーなので、
こちらのブログで勉強させて頂きます。
どうぞよろしくお願いしますヽ(´ー`)ノ

のぞみんさま

お返事がすっかり遅くなってごめんなさい。
コメントをありがとうございました。

のぞみんさんのページは、カラフルで楽しくて、
すごく公演の雰囲気が出ていて、ほんとにステキ♪

私も、ああいうふうに、絵で表現できたら楽しいのにな~
って思います。

お勉強なんて、カタいことをいわないで。
同じ歌劇ファン同士、どうぞよろしくお願いいたします。

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