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これがあの.......@スカステ『パッサージュ』

2001年雪組『パッサージュ』。何かと話題に上ることの多い、というか、すでに伝説と化しているのではないか?ぐらいの勢いの、オギー(演出:荻田浩一センセイ)初めての大劇場ショー作品が、今月ようやくスカステでも放映されました..........入ってよかったスカイステージ、です(笑)

冒頭、ブルーグレーのお衣装で現れる、少年・コムちゃん(朝海ひかる)のダンスが、印象的です。そうそう。コムちゃんって、こういう少年っぽさが魅力的だったのよね.....と思い出す。それにしても、コムちゃんて、ほんとにダンスの表現力が豊かだと思います。ひとつの世界を確かに表現している。何かの空気を生み出している。

白いお衣装の少女。まひるちゃん(紺野まひる)も、とても不思議な空気を生み出している。

........ここでいくつかのシーンがカットになっているのだな。きっと。

その不思議な空気感とはうらはらなんだけど、その後に続く黒燕尾のシーンが、私はとっても好き。花道から舞台から。ずらりと勢ぞろいした男役さんたち。次々と現れるスターさんたち。とても華やかだな~って思う。劇場で、生で見ていたら、きっともっと、華やかでステキだったに違いない。

この、黒燕尾のシーンの終わり頃にとどさま(轟悠)がセリ上がってくるときに着ている白燕尾がとってもステキ。襟と身頃と、ベストの身頃にたくさんのタックを入れた......というか、プリーツをたたんだ。ペーパークラフトのようにアーティスティックでエレガントなデザイン。こんな燕尾、初めて見た気がします........とどさまは白燕尾がお似合いなのですね。

ハマコ(未来優希)が、とっても早口に歌を歌う、パリのカフェのシーンも、クールで大人でステキ。ジゴロっぽいわたるさんが、ステキね......ハマコ、この場面のほかにも、頻繁に歌を歌う場面があるけれども。どこの場面でも、パリの空の下.....っていう、粋な雰囲気を感じさせていて。やっぱりハマコは宝塚の宝だ......と実感。

天希かおりサンと五峰亜季サンが二人で踊るダンス・シーンも、大人っぽくてステキ。印象的な場面ですね。

この頃の雪組には、こういう大人の雰囲気を纏った生徒さんがいっぱいいたのですね。それに、ダンスが上手な方も多かったような気がする。男役さんも、女役さんも。だからこそ、このような雰囲気のあるショーを作り上げることが可能だったのでしょうね。

宝塚歌劇では珍しいといわれる三拍子の主題歌も、粋でステキだなって思います。じつは私、この「パッサージュ パッサージュ」って歌を、携帯の着メロに入れています。それぐらい好き。でも、これでパレードは。ちょっと拍手するのがつらいかもね(笑)

今日は初めて観たので「これがあの『パッサージュ』か.......」という感想だけど、あと数回観るうちに、もっといろんなところが見えてきて、きっととっても好きになると思います。

今月は、あと2~3回ぐらい放映するようです。わたるさん(湖月わたる)、コムちゃんがサヨナラだからかなぁ.....???
でも、その間にしっかり観ておきたいなって思います。

感動的な作品を届けてくれてありがとう

昨日は風邪で体調を崩し、会社を休んで家で寝込んでました。

なので、珍しくリアルタイムで『タカラヅカニュース』を3回も見ちゃった(笑)

昨日の話題は、月組全国ツアー初日と花組『ファントム』千秋楽。
それに「のじぎく兵庫国体」開会式の宙組生のパフォーマンス。

「今日のトピック」の最初に「星組お稽古場風景の放映は諸般の都合により中止となりました」っていうお知らせから始まるのは、ご愛嬌とはいえない。興ざめです。がっかり。

月組全国ツアー公演『あかねさす紫の花』は、いい評判がもれ聞こえてきています。スポニチOSAKAでも、宝塚プレシャスでも、褒めちぎってます、って感じ。実際、映像で見ても、中大兄皇子@ゆーひさん(大空祐飛)の重々しさとか傲慢さと、大海人皇子@あさこちゃん(瀬奈じゅん)の真っ直ぐな感じとか甘さとかが、対照的でいいなって感じ。ゆーひさん、ほんとに立派な男役になられましたね......額田王@かなみん(彩乃かなみ)は、中日同様、愛らしさとか艶やかさとか、場面場面で的確に表現されている感じ。もう、文句なく上手い!ですね。

『あかねさす紫の花』自体、いい作品だし。ん......やっぱりチケットを押さえておくべきだったかしら......(苦笑)

ショーは、映像で見る限り、やっぱりとどさま(轟悠)とキリヤン(霧矢大夢)が抜けたのが痛いかな.......ゆーひさん、あひちゃん(遼河はるひ)、頑張ってください!

花組『ファントム』は、劇場で見るととっても感動できるのだけれど、やっぱり自宅の14インチのテレビ映像でみると、見劣りしますね.......当たり前か(笑)

春野さん(春野寿美礼)が、終演後のご挨拶で、いつになく感極まっていたのが、とてもとても印象的でした。

すでに宙組で高い評価をあげている作品の再演。屈指の歌唱力を誇るとはいえ、春野さんとたかこさん(和央ようか)とでは、まったく持ち味も違う。観客の期待の大きさも、他の作品とは比べ物にならなかったと思います。相手役のあやねちゃん(桜乃彩音)ちゃんとは初めての本公演、コンビお披露目でもあったわけだし。

そんな中、主演の春野さんの両肩にかかるプレッシャーは、いかばかりなものだったでしょう。

でも、連日満員の客席。あまたの感動の声。あちらこちらから聞こえるすすり泣きの声.........すべての公演を終えて。成功をおさめて。春野さんの胸には、どんな思いがこみ上げていたことでしょう.....??? 安堵感?達成感?

さらに。組替えや卒業するメンバーに話が及んだときに、言葉につまる春野さん...........いくつもの作品をともに作り上げ、頼りにしてきた仲間と別れるのはつらいのでしょう。寂しいのでしょう。いつものように「さらに前へ」と、ではなく、「頑張りたい」というような表現を選んだことに.......思いの深さを感じました。

でも。この深い思いを注ぎ込んだ花組『ファントム』は、ほんとうに感動的な作品だったと思います。

こんなに感動的な作品を、深い思いを、届けてくれてありがとう.........そんな気持ちが。画面の中の春野さんを見ながら、湧き上がるのを感じました。

どこかできっと頑張っているあなたを応援してる

今日も風邪で体調がもどらないので、昨日同様、寝たり起きたり。うつらうつらしながら一日を過ごしましたが。

この前の金曜は、期末のお仕事をさっさと終えて早めに帰ってきて、ベッドの中で『バビロン』東京公演千秋楽を見ました。

『バビロン』は、幻想的なショー。何度見ても新鮮で、何度見ても涙......

かよこさん(朝澄けい)さんの白い鳩とトウコさん(安蘭さん)の黒い鳩。

幻想の遺跡に現れる白いお衣装のトウコさん......

「もしもまだ迷うならこの場所へ帰っておいで....」と語りかけるガイチさん(初風緑)のやわらかな歌声.....

そして、大階段で振り向く黒燕尾のたーたん(香寿たつき)の姿に....やっぱり号泣.....

たーたんとトウコさんの二人が出演している作品を見るとき。たとえば『バッカスと呼ばれた男』とか『花の業平』とかを見るとき。最近は、こちらもいいけどあちらもステキ。どちらか一方なんて選べない......なんて、なんだか一人三角関係というか(苦笑)、そんな気持ち。

なんだけど、やっぱり、心の傷みはそう簡単には消えないものね.......

『バビロン』の中で印象的な白い鳩を演じていた、かよこさんは、少し前にライブを開いたそう。それに絡んだインタビュー記事を読みました。

とても清々しくてキレイで、やわらかな雰囲気と歌声が印象的だったかよこさんは、たーたんと一緒に退団したのでした。しばらく学校に通うとかって、当時はインタビューで答えてたけれど、今は復帰して、ライブを開くなどの活動をされているのですね。今回のライブの中では、結婚することも発表されたとか。おめでとうございます♪

さららん(月船さらら)も、少し前に退団後の初舞台を、好評のうちに終えたそうで。
月組の頃と変わらず熱く、一途に頑張っているって聞くと、なんだかとってもうれしくなります。

応援していたスターさんたちが、退団した後も、どこかで頑張っていることを読んだり聞いたりするのは、とってもうれしくて。自分も頑張らなくっちゃね、って励みになります。

こうしてどこかで頑張ってるあなたを、きっとずっと応援してるって。
届かないかもしれないけれど、そんな気持ちを送りたいって思います。

スターさんがかっこよければいいかな(苦笑)

ついさっきまで。雪組『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』を見ていました。スカステで。
このショーは、宝塚歌劇90周年のラストを飾るもので、元雪組・トップスターのとどさま(轟悠)が特出されていて。3つのパートのオムニバス形式で、3人の演出家のセンセイがそれぞれのパートを担当されています。それぞれ「夢」をテーマにショーを構成してるのね。

Part1 ROSE~真紅に染まる夢
........ダイスケ(藤井大介)先生
Part2 白昼夢―IMMITATION DRAEAM・栄華/幻―
.........サイトーくん(斎藤吉正先生)
Part3 夢の城~夢は消えるのではない、ただ人が忘れるだけ~
.......ミッキー(三木章雄先生)

このショーは3回観劇したのだけれど、全体の印象というか、記憶というか、心に残っていることは、コムちゃん(朝海ひかる)とまーちゃん(舞風りら)のダンスの表現力ってすごいんだな~素敵だなぁ....ってことだったんだけど。

で。それをすっごく感じたのは、ダイスケ先生のパートとミッキーのパートだったんだけど。

でも、いちばん好きなパートはどこ?.....って自分の心に聞いてみると、それはじつは、サイトーくんのパートだったりします。

サイトーくんの舞台って、すごいオタクっぽいし、当たり外れが極端なんだけど、基本的に、スターさんがすごく格好いいんですよね。男役さんも娘役さんも。

この『IMMITATION DREAM』でも、ちょっとワイルドなコムちゃんと、アオザイっぽいお衣装がとても女らしくてステキなまーちゃんと。
ホワイトウルフなとどさまが、すごくかっこいい......とどさまなんて。座頭一の仕込み杖みたいな刀で娘役さんたちと殺陣なんてしちゃって。メチャかっこいい。
猫の耳みたいなおリボンをつけたロリータの山科愛ちゃんと晴華みどりちゃんと早花まこちゃんも超かわいいかったし。
ホワイトウルフなロケットも、メチャかわいいし。
美穂圭子おねえさまとハマコ(未来優希)の歌も、パワフルでかっこいいいし。
最後に黒い羽をつけたブラックのお衣装で現れる、かしちゃん(貴城けい)、となみ(白羽ゆり)、えりたん(壮一帆)、キム(音月桂)、ひじりん(聖れい)、それにまーちゃんも超かっこいいし。
.....ここで歌うテーマ『IMMITATION DREAM』も、かっこいいし。

サイトーくんが演出する舞台で一人一人のスターさんがすごくかっこいいのって、サイトーくんが一人一人の生徒さんをよく見てて、すごく愛してて。だから、それぞれの生徒さんの「良さ」をよくわかってるってことじゃないかしら?って思います。

このとき、ひじりんはサヨナラだったんだけど、サヨナラの生徒さんにこんなにかっこいい見せ場を作ってくれるのも、生徒さんのことをすごく思ってくれている証拠ですよね。
退団する生徒さんに見せ場を作ってくれる演出家さんって、私はとっても好きです♪

今日の昼間も。星組『長崎しぐれ坂』を、以前録画したビデオで見ていたのですが、この作品は、白地に青い模様の着物を着た伊佐次@とどさんが、めっちゃくちゃ粋でかっこいいのですね.....水際だった、っていうのは、こういうのをいうのかしら?って思いました。作品自体はともかく、轟さんのこういう姿に出会えたのは、とってもシアワセなんだと思いますね....

......なわけで。
結局のところ、なによりスターさんがかっこいいのが一番かなって思うわけですね。私は....(苦笑)

『リボンの騎士』観そびれたので...

8/8の火曜日は、ハロプロ『リボンの騎士・ザ・ミュージカル』のチケットを持っていたのだけれど、体調がすぐれなくて。しかも台風が近づいているので。ただでさえ体調が悪いときに歌舞伎町までいくのもつらいっていうのに、帰りの足も怪しいというも.....直前まで悩んでいたのだけれど、結局流してしまいました.......あまりに惜しい(泣)

『リボンの騎士・ザ・ミュージカル』は、脚本・演出のキムシン(木村信司センセイ)はじめ、音楽、振付、衣装等々。宝塚歌劇のセンセイ方がたくさん関わっていらっしゃる。しかも原作『リボンの騎士』は、手塚治虫が宝塚歌劇をイメージして作った作品と言われているし。その上、専科のチャルさん(箙かおる)が特別出演されるのだから.....行かないわけにはいかない!って思ってたんですけどね.....無念、残念です。

チャルさん。重厚で張りのある歌声、朗々とした台詞回しが、いいなっていつも思います。エジプト王みたいな役も似合うけれど、コミカルで味のあるお芝居もとっても似合う。そんなところが、とっても好きです。

なので代りに、というわけでもないけれど、家で『バッカスと呼ばれた男』を観ました。とどさま(轟悠)がトップスターだった頃の雪組の作品です。
ルイ14世が幼くして即位した翌年のフランス。元・近衛隊長で今はさすらいの吟遊詩人に身を窶しているジュリアン@とどさまが、フランスとオーストリアに挟まれたアルザスの国を、一滴の地を流すことなく両国の戦争から救った、というお話。
そ~んなバカな、とか、歴史認識が甘いとかって見方もあるけれど、やっぱり夢の世界の宝塚なのですから、こういうおとぎ話のような話があっていいと思うの。とにかく、ユーモラスで楽しい。

本職?の吟遊詩人ミッシェル@たーたん(香寿たつき)とジュリアンのセリフが、とにかくぺらぺらと早口でまくし立てるような、立て板に水といったよう。
年老いた三銃士にチャルさんとまやさん(未沙のえる)、汝鳥玲さん。この3人もよくしゃべる。
神出鬼没・天下無敵の大泥棒・マンドラン@トウコちゃん(安蘭けい)も、口上をまくし立てる。
ほんっとによくしゃべるお芝居ですが....それが心地よいのですね。やっぱり、お芝居が上手な方ばかりだからかしら....

で。お衣装も、おとぎ話っぽくてかわいい。プロローグの近衛隊の胸に白い十字が描かれた赤いマントの制服とか。吟遊詩人のお衣装とか。

そして、その背景には、ジュリアンとフランス皇太后@グンちゃん(月影瞳)の秘めた愛がある.....大団円の後のラストシーンは、ほんのり哀しくて厳か。そんな雰囲気もステキ。

こういう、見た目もお芝居も楽しくてほんのり哀しいお話が、やっぱり宝塚歌劇では見たいな....って思うんだけどな......

それぞれのかたち

『アルバトロス南へ』の初日映像が流れたのと同じ『タカラヅカニュース総集編』の中で、わたるさん(湖月わたる)の『Across』の稽古場風景が放映されていました。

『Across』......コムちゃん(朝海ひかる)にとっての『アルバトロス~』と同様に、わたるさんとわたるさんのファンにとってメモリアルな公演。『アルバトロス~』と同様に、荻田(浩一)センセイが手がけた作品。

でも『アルバトロス~』とは、ずいぶんイメージの違う舞台だったようです.......私はどちらもライブでは観られなくて『タカラヅカニュース』の映像だけしか知らなくて。人伝に聞いただけなのだけれど。

前半は「ON THE STREET CORNER」と名づけられた芝居仕立てのショー。J-POPに乗せて、少年が傷つきながら大人になっていく、その過程を描いたもの。素直に表現できない幼い恋の行方も絡んで。それは、懐の深い大人の男なのに、どこかに少年の気配が漂うわたるさんならではの世界なのかも知れないな。「わたるくん」が「わたるさん」になるのを見守り続けてきたファン、わたるさんのなかに潜む「少年」を愛してきたファンの、期待に応え得る作品なのかなっておもう。そこに流れているのがJ-POPっていうのもね。なんだかわたるさんらしい気がします。

そして、そのストーリーのヒロインが、ウメちゃん(陽月華)っていうのも、すごくハマっているって思いました。気が強そうなんだけど、その心の中はとっても繊細っていうイメージが、ウメちゃんには似合うと思います。その、勝気と繊細の相反する二つの心が、少年の日の甘酸っぱい思い出に、とっても似合う.......ウメちゃんのシャープなダンスも、わたるさんに似合うと思う。事実、お稽古場のウメちゃんは、すごいかっこよくて、わたるさんとの息もよく合っていました。

後半は「TO THE DISTANCE」というタイトル。荻田センセイの演出。「遠くまで」って意味?
ここでは、わたるさんの過去の出演作のモチーフを散りばめながら、さまざまなダンス・シーンが展開されていた、らしい。でもそれは、いくつかのシーンが単に連結されたものではなくて、荻田センセイらしい仕掛けが組み込まれたものだったそうだ......いろんな娘役さんと絡み、いろんな男役さんと絡む。どの場面を切り取ってみても、ファンが見たかったわたるさんの姿があり、イキイキとした下級生の姿があった、そうだ。

『アルバトロス』と『Across』。イメージの違う2つの作品。だけど、『アルバトロス』の映像を見たときはコムちゃんらしい作品だなって思ったし、『Across』の話を聞いたときは、わたるさんに似合う作品だなって感じた。それぞれが、それぞれにふさわしい締めくくりのかたちなのだなって思った。

そして、ファンのコたちは、それぞれの心の中に、それぞれのかたちを永遠に刻み込んでいくのだな.....って思いました。

アルバトロス=あほうどり。それは.....

7/23(日)
タカラヅカニュース総集編で『アルバトロス南へ』初日の映像を見ました。

ダイジェスト映像は舞台のどの部分を切り取ったものなのかしら......わからないけれど。白い布がドレープを描く舞台の中央で、白いお衣裳のコムちゃん(朝海ひかる)はとてもキレイでした。

これまでのコムちゃんの出演した作品のモチーフががちりばめられているのは、いかにもサヨナラの作品らしい気がします...ノバ・ボサ・ノバ、凱旋門、レ・コラージュ......せつないな.....

私はコムちゃんの表現者としての豊かな才能を、高く評価していました。男役としては未完成で、首を傾げざるをえない部分も多々あったけれど。
私の好む男役像とは少し異なるので、ご贔屓とまではいかなかったけれど、コムちゃんの身体が紡ぎ出す舞台空間を、愛していました。

アルバトロス=あほうどり。
大きな翼で自由にに空を飛べるのに、地上に降り立つとその大きな翼が邪魔になってうまく歩けない......

それを聞いたときそこに。豊かな表現力を持ちながら、演技者として現実を生きるにはあまりに不器用だったコムちゃんの姿を、荻田(浩一)センセイは重ねたのだな、って思いました。そしてその試みは成功したに違いない、って思う。

荻田センセイはサヨナラの演出家。そしてコムちゃんは荻田センセイの世界を余すところなく表現できる、いわば伝道師。その二人のコラボだもの。うまくいかないはずがない。

きっとファンの心に鮮烈な印象を焼き付けたのでしょうね。それとともに、未解決な何かを、観客の胸に残したのでしょう。いつものように..... ファンのコたちの気持ちを思うと、せつないな......

荻田センセイが、コムちゃんのためにつくった、サヨナラのための舞台。当然ながらチケットは入手困難で。しかもこの時期、私は出張だの残業だの、仕事の見込みがまったくつかないので、ライブで観るのは早々に諦めたのでした。でもやっぱり、ライブで観たかったな。きっとそう遠くない将来、この公演は伝説になる........そして、それが話題に上るたびに、後悔するのだな。私.......

ところで。この公演。男役はコムちゃんのほか、ハマコちゃん(未来優希)とキムちゃん(音月桂)しか出演していません........もっとも娘役も、同期の有沙美帆ちゃん以下4名しかいないのだけど。コムちゃんを入れてもわずか7名の、少ない人数で作り上げる濃密な空間....ってところかしら。

キムちゃんもハマコちゃんも、イキイキとしている。とくにハマコちゃん。このところ芝居もショーも、辛抱が続いていたためか...ていうか、そのようについ見てしまうせいか、イキイキと輝いてみえる。すごく楽しそうで、気持ち良さそうだ.....

でもまさかハマコちゃん。コムちゃんと一緒に退団、なんて言いださないわよね.....ていうか、言いださないでくださいね。あなたの存在は「宝塚の宝」なのだから......

サッカーよりも『ベルばら』...(苦笑)

6/12(月)
サッカーのワールドカップが始まっています。今夜は日本代表の初戦、オーストラリア戦の中継を見てまいました。

4年前。日韓共催大会の年。日本代表が表されたその日はワタクシ、ベイブリッジを臨む病院で、手術を受けていたのでした。
麻酔が覚めてテレビをつけたワタシの目と耳に飛び込んできた「俊輔落選!」のニュース........ショックでしたね........

で。その中村俊輔が、日本初のゴール!俊輔、やたっ!

テレビの前ではしゃいでる私に、母は。

「めまぐるしいから『ベルばら』かなんかにしてよ」

.......母はこんなときでも、サッカーより『ベルばら』なのですね.....(苦笑)

やむなく茶の間のテレビは母に譲り。 ナツメさんのフェルゼン編のビデオに切り替え。ワタシは自室の小さいテレビでサッカーを見ていました........たまにはこういうときもあってもよかろう。我が家的にかなり珍しいシチュエーションだけど(笑)

試合は結局、終盤に3点入れられて、日本が負け。
落胆して茶の間に下りると、ちょうど牢獄の場面で、ひびき美都さん?演じるマリー・アントワネットがメルシー伯からお人形のステファンを受け取るところでした。

このベルばらをほぼリアルタイムで見ていた頃は、なぜここでお人形のステファンが出てくるのだろう...?「これからはこのステファンというお人形をお大切に」って。もうじきに断頭台に上る運命にある王妃に「これから」って、どういうことかしら....? って。分らなかったのだけれど。

最後の面会に現われたメルシー伯は、マリー・アントワネットの未来は断頭台に上ることではなく、フェルゼンとともにフランスの外の、誰も王妃の身分を知る人のない地に逃げ、二人で静かに生きる姿なのだと思う。

ステファンはマリー・アントワネットの幼い日々の象徴。あの頃のように明るく屈託なく生きてほしいと願うメルシー伯の思いが込められているのではないだろうか...?
であるとともに、もうこれ以上、王妃のそばで見守ることのできないメルシー伯の身代わりでもあるのではないだろうか....?

先日の星版『ベルばら』を見て、そのことに気づいてしまってから、この場面は涙なしには見ることができなくなってしまいました.....

...ん....今夜の涙はそういう涙ではなかったはずだが.....(苦笑)

very exciting project

6/10(土)
今週も土曜の日課は『タカラヅカニュース総集編』。今週は星組バウの初日と梅田芸術劇場の初日の模様を放映していました。

星組バウはしぃちゃん(立樹遥)主演の『フェットアンペリアル』。19世紀のフランスとかロシアとかのお話。でも、主演のしぃちゃんも、ヒロインのウメ(陽月華).....敬称略(笑)....も、長身でスタイルがいいから、豪華なお衣装もすっきり着こなしていてステキ。ていうか、出演者全員、クラシックなお衣装がとってもキマってるのは、やっぱりついこのあいだまで宮廷服だのワッカのドレスだのを着ていたからかしら....??
舞台はなんとなく、しぃちゃんらしい、あたたかな空気が流れているのが、映像からも見て取れます。明るくあたたかな愛情に満ちたしぃちゃんの表情。どういうストーリーだかよくわからないけれど、なんだかいい感じです。
ヒロインのウメも、すっかり落ち着いて。大人になった.....って印象。キレイです。もう、いつなんどき、だれかの相手役になってもおかしくないのではないかしら....? って思いました。
また、何の役だかわからないけれど、みなみちゃん(南海まり)も、キレイでした。みなみちゃんも、ふんわりとやわらかく優しい雰囲気が魅力ですね....もっともっといい娘役さんに成長してほしいですね....
終演後の、しぃちゃんの挨拶は、やっぱりしぃちゃんらしい、フランクであたたかいものでした。いま感じていることを、自分の言葉で観客に語りかけているって言う感じ。いい感じだな.....あの空気の中に、ワタシも身をおきたいと、とっても思いました。

宝塚のスターさんは、お芝居やダンスなど、芸事の才能や実力だけでなくて、それとは違う側面でファンを惹きつける......というか、巻き込む何かが必要なんだと思っているのですが、しぃちゃんはその「何か」を、確実に身につけているのではないかしら....って思いました。

梅田芸術劇場は『コパカバーナ』。こちらは、いろんなブログや掲示板でも既に話題になっているし、スカステのステージインフォメーションなんかでも放映されているから、ある意味、期待通りっていう印象。
でもやっぱり、タバコ売りのじゅんこ組長(英真なおき)のお衣装は意外で衝撃(笑)。でも、似合わないわけじゃないし、すごく様になってる。『NOW ON STAGE』で、演出の三木センセイも語っていたけれど、海外もののミュージカルにはああいう女性が必ず登場するものね。芸達者なじゅんこ組長ならではの役では?と思いました。
あすかちゃん(遠野あすか)も。すごいチャーミング。役作りがうまいなぁ......トウコちゃん(安蘭けい)も、役作りが上手いという点では同様。主演のわたる(湖月わたる)さんも、いい感じです。私は次の土日に梅田芸術劇場に行くのだけれど。ますます楽しみになりました。
私、わたるさんは舞台挨拶がとっても上手だと思います。いつも、ファンの心をシッカリとつかんでいると思います。舞台の後の挨拶やカーテンコールも含めて、星組の舞台はとっても楽しいと思う。なかなか、その場にいられるチャンスがないのだけれど。

終演後。ダンスの振り付けをしたダレン・リー氏がインタビューで「very exciting project」と語っていました。とてもワクワクするお仕事でした、そんな雰囲気でしょうか.......『NOW ON STAGE』でも、出演者たちがとっても楽しいと言っていたし。舞台を見たコたちも「楽しかった~」といっていたし。この作品は、作品に接する誰にとっても、ery exciting project なんだな.......

あぁ、早くナマの舞台を観劇したい......

やはり「名作」なんだな....

6/3(土)
朝。部屋の掃除をしながらスカステで放映されていた『国境のない地図』を観ました。

東西ドイツの分裂と壁の崩壊を描いた作品。引き裂かれた二つの国家の間で。逆境や失意の中でなおも生き、再び立ち上がる「愛」の姿を描いた作品........ていうのかな。まさに「大作」ですね......マリコさん(麻路さき)演じる主人公の実直さ、真摯さ、といったものが、感動を誘うのですが、この作品を観るたびに.....映像ですが......私が泣けてしまうのは、ラスト近く。ベルリンの壁の前で、真織由季さんが銃をすてて『喜びの歌』を歌い始めるシーン。真織さんの歌声に、いつも涙を誘われています...........どうも私は「声」に感動を誘われるケースが多い気がしますね........(苦笑)

この作品で取り上げたような問題は、じつはとっても難しいから。現実はこんなに甘いものじゃないんだよ、とか、こんなきれいごとじゃないんだよ、っていう話はあると思うし。宝塚歌劇のような劇団が、リアルな社会的な問題を取り上げるのってどう?って話もあるとも思うけれど。
でも、この作品が上演された時期は宝塚歌劇団も阪神淡路大震災から立ち上がらなければならないたいへんなときで、そういう中でこのような作品を作り上げ、世に送り出したことは、価値があるのではないかな、って思います。私たちは今もこの作品を見るたびに、失意の中から立ち上がる人々、というモチーフを深く心に刻み込んでいくわけだし。

ところでこの作品は、マリコさんのトップお披露目であると同時に、まーちゃん(舞風りら)、タニ(大和悠河)、ゆうくん(真飛聖)たちの初舞台でもあったのですね。舞台のはじめに初舞台生口上の映像が出てくるのだけれど。口上を述べる3人のうちの一人は、いま星組生のゆかりちゃん(綺華れい)でした。初舞台当時からキレイだったんだなぁ......と感心。
初舞台生ロケットは、例年と較べると、振り付けもお衣装も、ちょっとあっさりしている気もするけれど、でもそういう状況だったのかな.....と思うと、納得もいく。この年の初舞台生さんたちは、初舞台が踏めたことが、ほんとうにうれしかったのだろうな........初舞台生さんたちの零れ落ちるような笑顔を見ると、鼻の奥がツンとしてきます。

フィナーレの大階段の黒燕尾はとても格好よく。白城あやかちゃんとマリコさんのデュエットダンスはとても美しく幸せそうで。これぞ宝塚という舞台。
でも、かっこういいとか美しいとか、そういう外面的な部分だけではなくて、この舞台を作る人々の「心」とか「愛」の感じられる舞台だったのではないのかなと。映像からも思ったりするのでした。

作品を作る人々、演じる人々の思い。スターさんたちの個性と力量。その作品が生まれたときの世の中の状況......いろいろなものが絡み合って「名作」と呼ばれる舞台が生まれるのだろうと思うけれど。そういう意味で、この作品はやはり「名作」なんだな.......

折りしも、この作品で新公主演を務めたわたるさん(湖月わたる)と、この作品で初舞台を踏んだまーちゃんが、それぞれに退団を発表しているけれど。そういう目でこの作品を見たとき。いま、宝塚の舞台はひとつの節目を迎えているのかな.......なんて思ったりもします。ちょっと偉そうですが.....(苦笑)